勝利してなお、唇をキュッと引き締めた。大和証券Mリーグ2019・2月15日の第2試合で、チームスコア最下位に沈むEX風林火山・勝又健志(連盟)が今期8勝目を獲得した。
この試合の対局者は、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、勝又、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)の並びでスタート。
勝又は東2局の親番で、リーチ・ツモ・ダブ東・赤の1万2000点をツモって先制。その後は連続ラス回避記録(20試合)を更新中の近藤から、幾度となく追撃を受けるも、南2局に仕掛けて東・赤の4000点をツモるなど、機敏な攻守でリードを維持、今期8勝目を獲得した。1回戦は滝沢和典(連盟)が同点の3.5着となり、チーム状況はいよいよ追い詰められていたが、このトップで、まだギリギリ踏みとどまることに成功した。
チーム順位は最下位、かつセミファイナル進出となる上位6位のボーダーラインまで366.1ポイントもある。勝利者インタビューでも表情を緩めなかったが、当然、セミファイナルを諦めるはずもない。条件に関しては「トップ5回分が必要、トップ5回でラスゼロ。もしくはトップ6回ラス1回」とその道のりを説明した。
先日、大阪で行われたパブリックビューイングでもファンから力をもらい、心からの感謝を口にした。締めには「自分たちらしく全力で頑張る」と力強く宣言し、これにはコメント欄にも「勝又がんばれー!」「信じてるからね、応援してます」と多数のエールが投稿された。
残り12戦で5勝は、過去にチーム5連勝(セガサミーフェニックス)を達成したチームもあるように、決して非現実的な目標ではない。500オーバーのマイナスから、一気に200ポイント以上戻した赤坂ドリブンズの例もある。この試合を解説していた土田浩翔(最高位戦)も、「4連勝しましょう」と苦境にあるチームを鼓舞した。
この試合、どんなアガリが決まっても静かに牌を操り、淡々と仕事をこなす職人のような振る舞いを見せた勝又。“この男が軸となり、調子さえ取り戻せば、昨期のレギュラーシーズン首位のチームが大逆転劇を演じる可能性は十分にある。
【2回戦結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)4万1800点/+61.8
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)2万9900点/+9.9
3着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)2万900点/▲19.1
4着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)7400点/▲52.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【2月15日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +363.2(78/90)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +170.5(76/90)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +56.8(78/90)
4位 渋谷ABEMAS +20.2(76/90)
5位 TEAM雷電U-NEXT Pirates +16.1(76/90)
6位 U-NEXT Pirates ▲31.3(78/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲218.3(76/90)
8位 EX風林火山 ▲397.2(78/90)
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







