“西”を愛し、愛されたセレブ 黒沢咲が劇的オーラス逆転勝利/麻雀・Mリーグ
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 Mリーグ2019 朝日新聞セミファイナルシリーズ・3月24日の1回戦で、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が鮮やかなオーラス逆転勝利を飾り、萩原聖人(連盟)のトップに続いてチーム連勝を決めた。

▶映像:黒沢咲、愛する“西”で逆転勝利

 セミファイナルは残り8戦。6位のTEAM雷電は▲155.0ポイントと追いかける立場にあった。「ファンの方々が全国あちこちで必勝祈願に行ってくれていた」と、日本中の雷電ファンの“アベンジ”への熱き思いは、黒沢にも確実に届いていた。

 負けられない試合前、ポイント状況を頭から消し去り、逆に開き直って「自分らしく自分の麻雀を打つしかない」とファンの願いを胸に抱き、集中力を高めて試合に臨んだ。

 対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、黒沢、U-NEXT Pirates・小林剛、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)。

 オーラスとなった南4局。2着目だった黒沢の持ち点は3万600点で、トップ目だった多井とは6800点差。逆転するためには、多井から3900点以上直撃か、満貫ツモ以上なら文句なしという条件だった。

 配牌ではドラ五万が1枚あったもののメンツはゼロ。親番・高宮から仕掛けが入る中、黒沢は13巡目に待望のテンパイを入れた。役なし6・9索のリャンメン待ちに構えれば、リーチ・ツモ前提でも一発かハイテイ、もしくは裏ドラといった偶発性が絡まなければ満貫にはならない。8索と自風だった西のシャンポン待ちに構えて西をツモれば、リーチ・ツモ・西・ドラで満貫が確定する手牌だった。

 “セレブ麻雀”とファンから愛され、メンゼン高打点を武器とする黒沢は、自分の手で確実に勝利をたぐり寄せるべく、西ツモ狙いのシャンポン待ちでリーチを決断した。

“西”を愛し、愛されたセレブ 黒沢咲が劇的オーラス逆転勝利/麻雀・Mリーグ
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 レギュラーシーズン終盤、麻雀ファンに語りつがれるであろう役満・四暗刻を単騎待ちでアガり、大逆転でトップに輝いた時の待ち牌も西だった。リーチ後、黒沢は西に運命的なものを感じ「私のツキ牌かもしれない。あの時と同じ西でアガればいいんだ」と満貫ツモ条件を叶える西をツモることだけに集中した。

 そして最後のツモ番、西を見事ツモり上げ、逆転トップをもぎ取った。視聴者からも「華がある」「黒沢はスター性あるね」「西に愛された女」「泣けるドラマ」「マジで面白いわ」と感動の嵐が巻き起こった。

 西を愛し、西に愛されたセレブこと黒沢咲の逆転劇は、実にドラマチックだった。【福山純生(雀聖アワー)】

【1回戦結果】

1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)3万8600点/+58.6

2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万5400点/+15.4

3着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)2万5700点/▲14.3

4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)300点/▲59.7

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。

(AbemaTV/麻雀チャンネルより)

▶映像:黒沢咲、愛する“西”で逆転勝利「私のツキ牌かもしれない」

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