「くじの修練が足りなかった」と“貴族”ジョーク 2連続外し・佐藤天彦九段のチームは穏やかメンバー/将棋・AbemaTVトーナメント
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 痛恨の「2連続くじ外し」にも、“貴族”は気高く優しげな笑みを振りまいていた。プロ将棋界初の団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」のドラフト会議の模様が4月4日に放送され、佐藤天彦九段(32)は1巡目、2巡目ともに指名が重複し、抽選ではいずれも外れ。それでも斎藤慎太郎七段(26)、阿部光瑠六段(25)という強力なメンバーをきっちりと揃え、「みんな普段マイペースで穏やか」という3人で強豪揃いの大会を勝ち抜く。

▶映像:予想外の事態も「将棋界初」AbemaTVトーナメント・ドラフト会議

 くじの2連続で当てた永瀬拓矢二冠(27)とともに、将棋界初のドラフトを満喫した一人かもしれない。1巡目で佐々木大地五段(24)を指名、2巡目で黒沢怜生五段(28)を指名したものの、いずれも1/2の確率での抽選で外れた。「うまくバラけていたんですけどね。よりによって自分かと。2巡目も広瀬章人さんは黒沢さんと麻雀していますもんね。時間があれば読みも入れていたかもしれませんが」と振り返ると、締めには「今日のくじは修練が足りなかったですかね」とジョークまで飛ばした。

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 名人経験者でもある佐藤天九段にとっても、初の試みが楽しかったのか、次々と言葉が続いていった。「棋士がドラフトをやるっていう空気感も独特のものでした。普段なかなか味わえない空気」と、将棋では味わえないものを楽しんだ。また、2巡目で指名を外した後に指名した阿部六段は、同じく2巡目をくじで外した三浦弘行九段(46)が入れようと一瞬考えた棋士だった。「三浦先生も阿部光瑠くんと交流あるかもと思って、結構かぶってもおかしくないなと。木村一基先生には『(くじで)3連敗見たかった』って言われました」と、いじられた逸話まで披露した。

 最終的に指名できたのはタイトル経験もある斎藤慎太郎七段と、阿部光瑠六段。リーダーいわく「みんな普段マイペースで、穏やかな人」という3人組だ。各チーム、各棋士が優勝を目指して闘志を燃やす中、穏やかな心で集まり、共に高め合うこの3人が頂点に駆け上がることがあれば、「修練が足りない」と語ったくじのことなど、きれいさっぱり水に流れる。

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◆第3回AbemaTVトーナメント

 第1回、第2回は個人戦として開催。羽生善治九段の着想から生まれた持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算されるフィッシャールールは、チェスなどで用いられるもの。1回の対戦は三番勝負。過去2度の大会は、いずれも藤井聡太七段が優勝した。第3回からはドラフトを経て構成される3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝チームには賞金1000万円が贈られる。

◆出場チーム&リーダー

 豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段)

▶映像:「将棋界初」ドラフト会議開催!藤井聡太七段に複数チームから指名、競合に

第3回AbemaTVトーナメントドラフト会議 1巡目
第3回AbemaTVトーナメントドラフト会議 1巡目

▶映像:特色あるチームが続々誕生 AbemaTVトーナメント・ドラフト会議2巡目

第3回AbemaTVトーナメント・ドラフト会議 2巡目
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第3回AbemaTVトーナメント 予選ついに開幕!Aリーグ
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