往年の将棋ファンからすれば、この顔ぶれと戦いが一度に見られるのは涙ものだったかもしれない。将棋界のレジェンド棋士である佐藤康光九段(50)、森内俊之九段(49)、谷川浩司九段(58)が4月30日、そろってABEMAの将棋中継に登場。超早指しルールのよる巴戦、さらにはチームを組んで出場する「第3回AbmeaTVトーナメント」への思いを語った。
佐藤VS谷川(73局)、佐藤VS森内(72局)、森内VS谷川(63局)。この数字を見ただけでも、どれだけ将棋界を盛り上げてきたかがわかる。そんなレジェンド棋士が、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込む将棋ファンのために集まった。公式戦も延期が続く中、自宅での対局を可能にしようと、世界初となるビデオチャットでの対局を実施。対局前には、プロ将棋界初の団体戦について、順番にコメントした。
全12チーム、36棋士の中で最年長の谷川九段は「若いリーダーが恐れ多くて指名してくれないか、ベテランよりも若手の方が勝ちやすいか、両方の理由で指名してもらえないと思っていた」と明かすと、「12チームのうち、1チームぐらいはこんなチームがあってもいい」とベテラン揃いのチーム結成を喜んだ。
森内九段は「最近ちょっと公式戦で勝ってないので、指名されるのかなと思っていた」。
2人を指名したリーダー佐藤九段は「お二人とも実績抜群ですし、チームカラーも出しやすいので」と、大満足のドラフト会議を振り返った。これには谷川九段も再び口を開き「20~30年前ぐらいにこのチームが組めれば最強だった」とニヤリ。全員が永世称号を持つという、威圧感十分の3人の戦いを楽しみにしていた。
なお、ファン垂涎の巴戦は森内九段が2勝、佐藤九段が1勝1敗、谷川九段が0勝2敗で、森内九段がチーム内最強に。果たして本番では、どんな結果が待ち受けているか。
◆第3回AbemaTVトーナメント
持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネル)