今なお猛威をふるう新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、プロの将棋界は4月・5月とほぼ2カ月間、公式戦の延期が相次いだ。対局はもちろん、ファンとの交流イベントや、棋士が集まって行う研究会もできなかった。ただ、この「対局のない2カ月間」は、対局のスケジュールとともに生きてきた棋士によって、重要で貴重な期間にもなっていた。早指し棋戦「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」に出場した斎藤慎太郎八段(27)も「いろいろな勉強になった期間でした」と振り返った。