プロ将棋界初の早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の準決勝、チーム渡辺VSチーム三浦が8月1日に行われ、第1局で三浦弘行九段(46)が渡辺明二冠(36)に、リーダー同士の対決を制し、チームに勢いをつける初戦勝利をもたらした。
▶中継:第3回AbemaTVトーナメント準決勝<チーム渡辺 VS チーム三浦>
タイトル25期を誇る渡辺二冠に対し、タイトル経験があり順位戦A級の常連でもある三浦九段が、攻めに攻めまくった。「厳密には悪いかもしれない」と振り返る一局も、後手番から激しい斬り合いを望んだ。相居飛車の将棋は、先に左美濃を完成させた三浦九段が、大駒を斬り飛ばすことにも躊躇せず、解説を務めた藤森哲也五段(33)からも「三浦九段はめちゃめちゃ積極的。アクセル全開」と例えるほどの攻めっぷりだった。
形勢としては渡辺二冠が優勢の局面があったものの、終盤は攻めのターンが行き来する激しい対局に。終始、臆することなく突き進んだ三浦九段が勝ち切った。リーダー同士、どちらもチームに勢いをもたらすべく強い意志を持って臨んだ一局。勝利の女神は、ファイティングポーズを保ち続けた三浦九段に微笑んだ。
◆第3回AbemaTVトーナメント
持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで対局。全12チームが4つの予選リーグに分かれて戦い、各リーグ上位2位までが予選通過。決勝トーナメントは5本先取の9本勝負で行われ、勝ち越しが決定した時点で終了する。1チームは3人で、各棋士は1試合につき最低1局、最大3局の範囲で指す必要がある。対局者は各対局前に決定する。優勝賞金1000万円。
◆決勝トーナメント進出チーム
チーム渡辺、チーム永瀬、チーム康光、チーム三浦、チーム久保、チーム天彦、チーム広瀬、チーム糸谷
(ABEMA/将棋チャンネルより)