将棋の最年少棋士・藤井聡太棋聖(18)が、8月19、20日に福岡県福岡市「大濠公園能楽堂」で行われた王位戦七番勝負第4局で木村一基王位(47)に勝利。史上初となる10代での二冠と、最年少での八段昇段という記録を同時に達成した。将棋を題材とした人気ライトノベル「りゅうおうのおしごと!」の作者である白鳥士郎氏は、自作の展開を引き合いに出しつつ「藤井聡太という現実がラノベ作家に過酷すぎる」と独特の表現で藤井棋聖の快挙を称えた。
【動画】10代初の二冠&最年少八段!藤井聡太二冠、新たな記録を達成
アニメ化もされたライトノベル「りゅうおうのおしごと!」は、16歳で竜王位を獲得した九頭竜八一が主人公。藤井棋聖の活躍を受けて、8月6日に発売された最新作の帯に「現実に、負けるな」というキャッチフレーズが添えられたことも話題を呼んだ。また作者の白鳥氏は、藤井棋聖が八一と同様に高校生の年齢で初タイトルを獲得した際にも、自身のTwitterで「フィクションを超える現実の始まり」とつづっていた。
王位戦での二冠達成を受けて、白鳥氏は「『りゅうおうのおしごと!』が文庫本13冊・足掛け5年の歳月を費やしてようやくたどり着いた二冠に『挑戦』という激アツな展開を、こともあろうに棋聖獲得からわずか35日で史上最年少二冠『獲得』まで到達してしまった藤井聡太という現実がラノベ作家に過酷すぎる」とツイート。フィクションの世界でもなかなか書けないような“超展開”を、現実に成し遂げてしまった藤井棋聖にあらためて感嘆した。
さらに白鳥氏は、「すごい時代に将棋を題材にした話を書けて、とても幸運だと思います。どれだけ大胆に筆を進めても、きっと藤井二冠がそれを追い越してくれますから」と規格外の天才棋士の存在に感謝。「現実に負けないよう、もっと面白い話を書くぞ!」と前向きに結んでおり、10代での二冠達成という偉業に創作意欲を大いに刺激されたようだ。