将棋の竜王戦2組昇級者決定戦が9月8日に行われ、糸谷哲郎八段(31)が深浦康市九段(48)に183手で勝利した。糸谷八段は、2組3位の成績で、来期の1組昇級を決めた。
相雁木の形から始まった一局は、序盤から目まぐるしく駒が動く展開になったが、勝敗が左右し始めたのは、夜戦に入ってから。じわじわとリードを広げていた糸谷八段が、終盤に入ってから勝ち筋が見えたのか、指し手のスピードがアップ。もともと早見え早指しが特徴だが、粘りが信条の深浦九段を一気に攻め立て、持ち時間を1時間20分残しての勝利となった。
竜王戦は1組から6組に分かれ、ランキング戦の上位成績者が本戦出場と昇級の権利を獲得。途中で敗れた棋士が昇級者決定戦にまわり、そこで勝ち抜けば昇級するシステム。本戦には1組から5人、2組から2人(3組以下は1人)が出場できるため、上位組で戦うことが竜王挑戦への近道となる。
現在のタイトル保持者は豊島将之竜王(30)で、羽生善治九段(49)と丸山忠久九段(49)が挑戦者決定三番勝負で争っている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)