クールでマイペース、どんな対局でも自分らしさを出せるのが強みの“天才”、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)。チーム戦でも必要以上に群れることなく、“らしさ”を貫いている。昨年は個人成績▲157.9と、平均打点賞を獲得した1年目よりスコアを落とした。3年目の開幕を前に、天才の胸に秘めた思いを聞いた。
-リーグも3年目。開幕前のこの時期、何か準備をすることは?
茅森早香(以下、茅森)
特に新しいことはしていません。今まで通り普通に麻雀を打って、(放送の)麻雀を見るということをやっています。麻雀プロがやる勉強会などには、あまり参加はしません。人に言われたことをやるのが嫌なんです。自分でやりたいようにやりたいと思います。押し引きの判断が押し気味になっているときは、個人的には良くないと感じます。レギュラーシーズンに向けてバランスを調整しているところです。
-クローズドのファンクラブでファンとの交流をされている。
茅森
YouTubeで配信をしていて、その中でファンクラブの方と交流をしています。Twitterでもいいんですが、たまに厳しいご意見をいただくこともあるので (笑)。自分のファンクラブだとそういうことはないので。YouTube以外の活動としては、ファンクラブ向けのブログを書いたり、ファン向けのTwitterアカウントを更新したりしています。Mリーグができてから今まで以上に多くのご意見をいただくようになったので、クローズドの環境でもファンとコミュニケーションをはかるようにしています。
マイペース、他人を気にしないように見える茅森も当然人の子、心ない言葉、無遠慮な指摘に心を乱されることもある。
-周囲からいろいろと言われることが多い中で、“天才”と評されることについては?
茅森
慣れました(笑)。「天才すぎるオンナ雀士」というキャッチフレーズは、今となってはアダナのようなものです。最初は嫌だなと思っていました。最強戦に出たときにつけていただいたのですが、最初は「え?」って思いました。「麻雀は天才だからいいじゃん」と押し切られてしまって。今ではアダナのように慣れてきました。
-3年目、開幕へ向けて狙う目標などは。
茅森
(近藤)誠一さんと魚谷さんが個人記録を獲得していて、今期自分がそれを狙う気持ちもありますが、あまり目立ちたいとは思っていません。(他の選手に比べてマイペース?なところが特徴ですか?)そうですね、あまりガツガツせず、でも個人でもタイトルを狙うことで、チームに貢献できればという感じです。私の麻雀は押し引きのバランスでやってきたので、それをしっかり表現して、チームのプラスに貢献したいと思っています。
インタビューの受け答えも淡々と、クールな天才・茅森。孤高とまではいかないにしても、誰かに言われることより「自分の考える麻雀」で、とにかく突き進んでいく意志の強さで、2019シーズンはチームメイトが手にした個人賞、そしてチーム優勝を虎視眈々と狙う。
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。