タイトル100期に挑戦 羽生善治九段「今までやってきたことを盤上で出すしかない」/将棋・竜王戦
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 将棋の竜王戦七番勝負が10月9日に東京・渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で開幕する。初防衛を目指す豊島将之竜王(叡王、30)に挑戦するのは、タイトル通算100期達成がかかる羽生善治九段(50)。将棋界最高峰のタイトル戦に、レジェンド棋士が大記録をかけて2年ぶりに登場するとあって、ファン・関係者の注目は例年以上に高まっている。開幕を前日に控えた7日、取材に応じた羽生九段は「自分の今までやってきたことを盤上で出すしかないかなと思います」と、静かに闘志を燃やした。

【中継】羽生善治九段、タイトル100期かかる竜王戦開幕局

 羽生九段は、2年前の竜王戦七番勝負で、あと1勝すれば防衛、タイトル100期の大記録達成となったが、最終局で広瀬章人八段(33)に敗れ防衛失敗。前人未到の記録達成を目前にしながら、一転して27年ぶりに無冠になった。その後は、タイトル戦出場からも遠ざかり、今回が2年ぶりの出場だ。

 先月27日に50歳になり、最年長での竜王戦挑戦者となったことに「年齢を意識してやってきたわけではないですけど、結果的にこの年代での出場ができて、とてもありがたいことだなと思います」と語ると、年齢による自身の将棋の変化については「自分自身の将棋が変わっていく面もあると思いますし、将棋界そのものの戦術、流行も日々変わっていっていると実感します」と、対応についての難しさを口にした。

 対戦相手の豊島竜王については「非常に安定感があり、ここ数年は非常に充実している印象があります。研究、分析も深いですし、読みも深い」と、その力を高く評価し、その相手に2日制・持ち時間8時間という長丁場で、これまで積み上げてきたものをぶつけるという。「非常に大きな記録がかかっている点は間違いないですが、自然体といいますか、指す将棋に変わりはないので普段どおりに指せたらいいなと思います」と、50歳のレジェンドが今ある姿のままで、大きな山の頂きを目指す。

ABEMA/将棋チャンネルより)

第33期 竜王戦 七番勝負 第一局 1日目 豊島将之竜王 対 羽生善治九段
第33期 竜王戦 七番勝負 第一局 1日目 豊島将之竜王 対 羽生善治九段