わずか9局、スピード決着だが、その内容は十分に濃いものだった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」11月9日の第1試合で、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が今期3勝目を獲得した。
この試合の対局者はU-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、瀬戸熊、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)の並びでスタート。
瀬戸熊は東2局、親番を迎えると3・6・9索の好形でリーチ、高目の6索をツモってリーチ・ツモ・タンヤオ・平和・裏ドラの1万2000点のアガリ。一人抜け出すと、ここから各者による親の蹴り合いが続き、瀬戸熊がトップのまま、所要時間わずか40分少々で南4局へ突入した。
最後もまさに電光石火。2巡目にテンパイを果たした瀬戸熊に、朝倉が放銃となりゲームセット。リーグ史上2番目に早い、わずか46分という短い対局となった。この対局を解説していた園田賢(最高位戦)は思わずスマートフォンを覗き込み、「速すぎ!マジですか!」と驚愕していた。
自身3勝目となった瀬戸熊は、インタビューでは終始ニコニコ。「ラス前(南3局)にアガって、(ライバル3者による)2着争いに持ち込めれば完璧なゲーム運びでしたが」と振り返り、この勝利については「数字上から見れば大きかった。マイナス200という数字は、一つの指針になってしまうので、そこをなるべく超えないようにやっていけば、どこかで2連勝、3連勝と固め打ちすれば戦線復帰できるので。数字上はそこに置いておきたいなと思いました」と、半年間という長丁場を戦う上での、見通しを明かした。
開幕前は「トップになるのもラスになるのも紙一重。そこに一喜一憂しないこと」と語っていた瀬戸熊。しかしマイナス域が深くなるにつれプレッシャーも高まっていたのか、この日のトップは喜色を隠さず、最後まで頬は緩んでいた。またこの中継を観戦していた視聴者からは今年50歳となる瀬戸熊に「瀬戸熊さんイケメン」「スタイル良い50歳」と、その若々しいルックスに対して賛辞が及び、「(雷電の麻雀は)面白いんです!」の決めポーズを、少しはにかみながら決めた際には「ニッコニコやないか」「恥ずかしそうなのがいい」とまた多数のコメントが投稿されていた。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)3万5700点/+55.7
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)2万8000点/+8.0
3着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)1万8700点/▲21.3
4着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)1万7600点/▲42.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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