将棋の王将戦挑戦者決定リーグの最終戦となる6回戦が11月20日に行われ、豊島将之竜王(叡王、30)と羽生善治九段(50)が午前10時から対局を開始した。両者ともここまで4勝1敗で、本局に勝利すれば同日に対局している永瀬拓矢王座(28)の結果次第で、プレーオフに持ち込むことができる。竜王戦七番勝負でもぶつかっている2人だが、本局はどちらが制するか。
挑決リーグは、前日までに永瀬拓矢王座(28)が5戦全勝で単独トップ。これを豊島竜王と羽生九段が4勝1敗で追っている。同日、永瀬王座は広瀬章人八段(33)と対戦し、勝てば6戦全勝で初の王将挑戦が決定。敗れた場合は、直接対決している豊島竜王と羽生九段の勝者と5勝1敗で並び、プレーオフとなる。
豊島竜王と羽生九段は竜王戦七番勝負でも対戦中で、現在は豊島竜王が2勝1敗でリード。第4局は、羽生九段が体調を崩して入院したため延期になった。無菌性髄膜炎で11日から3日間入院した羽生九段だったが、病み上がりの17日には木村一基九段(47)に勝利。リーグ残留を決めるとともに、逆転での挑戦権獲得に望みをつないでいた。
両者の対戦は過去に36回あり18勝18勝と全くの互角だ。ただ後手番が有利という珍しいデータが出ており、後手番が25勝11敗と大きく勝ち越し。現在10連勝中でもある。本局の持ち時間は各4時間で、先手は豊島竜王。
(写真提供:日本将棋連盟)