まさに電光石火の大物手だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」12月1日の第1試合で、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)がわずか3巡、時間にして約90秒でチンイツの1万2000点(+300点)を赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)から直撃。対局を見守った視聴者から「はやすぎぃ!」「これはチート」といったコメントが殺到する一幕があった。
白鳥が高打点のアガリを連発し、6万点超のトップを獲得した1日の第1試合。対戦相手の心を折るかのようなダメ押しの一撃となったのが、南3局1本場に生まれた“超速チンイツ”だ。
直前の南3局の親番でソウズの2・3・5・6・8待ちのチンイツをアガり、リードを大きく広げていた白鳥。続く1本場でも、第1ツモの時点でマンズが11枚という絶好のチンイツチャンスが訪れる。ここで白鳥はホンイツの可能性を残さず字牌の發を打ち、わずかながらも他家の染め手への警戒心を解くことを選択した。
この發打ちが功を奏したのか、1巡目、2巡目と上家のU-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)から急所の牌をチーし、白鳥は早くも七万待ちのチンイツをテンパイ。するとその直後、七対子模様だったラス目の丸山の手から、ここしかないというタイミングで七万が放たれた。
白鳥の「ロン。1万2000は1万2300」という発声を受けて、思わず口をキュッと結んで開かれた一色手を凝視する丸山。配牌からアガリまでたった90秒という超ハイスピードでの決着に、視聴者からは「はやすぎぃ!」「これはチート」「えぐいw」「早っ!高っ!!強っ!!!」といったコメントが殺到。また丸山にしてみればあまりにも痛い、そして理不尽な失点となっただけに、「あんまりだぁぁぁ」「これは可哀想」「まるこ悪くない」「不運すぎるやん」といった同情の声も無数に寄せられた。
マンズ、ソウズ、ピンズのいずれか一種の牌だけを使ったアガリで成立するチンイツは、メンゼンで6翻、副露で5翻と役満を除くと最高翻数の役。それだけに難易度は高く、2局連続はもちろん3巡目でのアガリもきわめて珍しい。配牌に恵まれた側面もあるものの、第1打から迷いを断って發を打ち、思い切りよく仕掛けを入れた白鳥の好判断が光った一局となった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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