拳王にとって、どうしても負けたくない一戦だったに違いない。
12月6日、ノア代々木第二体育館大会。GHCナショナル王座を保持する拳王は桜庭和志を相手に防衛戦を行なった。総合格闘技のレジェンド・桜庭は序盤から打撃の連打。ミドルキックの打ち合いにも応じ、さらにサブミッションの波状攻撃を仕掛ける。拳王は足を固められるとギブアップ寸前まで追い込まれたというが、そこが勝負どころでもあった。
うつ伏せの状態から反転、ブリッジして桜庭の肩をマットに付けさせる。変形の回転足折り固めの要領だ。“極め”に集中していた桜庭は虚をつかれ、3カウントを聞いてしまう。拳王の王座防衛だ。