報道番組も新型コロナウイルス一色となった2020年。
ABEMA NEWSチャンネルでの『ABEMA Prime』(月~金、午後9時~)では、緊急事態宣言が発出されると、ゲストのリモート出演をいち早く導入。進行役のテレビ朝日の平石直之アナウンサーは、スタジオに自分とMCだけという状態で番組を進行することになった。
複数の出演者が画面の向こうにいる状態での議論の仕切り役。
「放送としてはなんとかなるんだな、とは思ったんですけれど、どうしても一人が話を終えるまで他のみんなが待ってしまいがちになりますよね。それが決して悪いことだとは思いませんが、つい発言が長くなってしまったり、掛け合いにならないことで化学反応が生まれなかったり。生番組というのは、そういうところから作り上げていく部分もありますから。感染拡大が一段落してスタジオにみんなが集まるようになって、改めてコミュニケーションにおける間合い、呼吸の大切さを実感しました。人が集まるということのかけがえのなさを感じましたね」。
春には番組に着任して2年目を迎えた。
「4月から木曜日のMCに就任してくれたお笑いコンビ・EXITの存在は、番組に新しいエネルギーとファンを運んでくれたと思います。ニュースの背景について、“知っている前提”じゃないというところから出発するのは、これまでとは違う方向性で、自分としても番組の中での立ち位置、価値が明確になった気がしました。それから、ゲストの方は若い方、テーマは新しいものが多く、いつも新しい出会いだなと思います。必ずしもメジャーではないこと、ホットではないことにも触れられるのは、地上波には無い醍醐味ですよね。国会議員や自治体の首長にもたくさん出ていただきましたが、素朴な疑問をぶつけていく中で、いわゆる市民目線だけでなく、政治や行政を動かす側の視線も感じられる。そこもこの番組ならではだと思います」。
特集企画では、コメンテーターとしての役割も担うようになった。
「番組の進行約を2時間こなすのは、なかなかエネルギーが要りますから、少しだけ息抜きができるというか(笑)。ただ、世の中も視聴者の方も会社員の方が多いはずなのに。実はレギュラーコメンテーターの方に会社員というポジションの方がいないんです。そこはサラリーマンとしての自分の思いをぶつけるようにしています」。
来年は、“SDGsアナ”として、SDGsをさらに掘り下げていきたいと話す
「まだまだ勉強中ではありますが、SDGsは様々な分野に関わってくる話ですし、ファシリテーターとして取り組むことで、人と人をつないでいくこともできると思っています。テレビ、ABEMAから飛び出して、社会的活動として何かやってみるのも面白いかもしれないですね」。
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