5年ぶりの再入幕となった35歳の明瀬山が初日から勝ちっぱなしと元気いっぱいだ。引き締まったとは言い難い183キロの“アンコ型”だが、巨体に似合わず器用さが随所で光っている。五日目の豊昇龍戦も右を差して下から密着して攻めようとする相手との間にうまく隙間を作って左のかいなをスルリとねじ込むとすかさず差し手を返し、大きなお腹を突き出しながら寄り切った。自分の形になるまで決して攻め急がない老獪な相撲ぶりもベテランならではだ。