どんな種目でも、首位を走るチームは連敗が少ない。まさにそれを形にしているのが今の渋谷ABEMASだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月25日の第2試合で、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が第1試合の松本吉弘(協会)のラスを打ち消すトップ。これでチームは+600に手がかかるところまでポイントを積み上げた。
白鳥は東1局、堀に親満貫をツモられ、さらに勝又にも7800点をツモられるなど素点が削られ、東3局の親番を迎える際にはラス目に。第1試合に松本がラスを引いていることもあり、チームとして苦しい時間帯が続いていたが、このままズブズブといかないのが首位の強みか。白鳥がここで手にした配牌は、234の三色同順が色濃く見えるチャンス手。これを丁寧に進め8巡目にテンパイ。一盃口の高目ツモならダマテンのロンでも1万8000点となることから、白鳥はリーチせずの選択に。
気配を消す白鳥に対し、佐々木がリーチ。これを見て白鳥は追っかけリーチで応戦、めくり合いとなった。この対局を解説していた渋川難波(協会)は、「これはめちゃくちゃ怖いですよ!ラス目の親からツモ切り追っかけでリーチのみとか、リーチ・ドラ1は出てこないんで!」と興奮。そして追っかけから2巡後、白鳥は高目の2索をツモ。リーチ・ツモ・タンヤオ・平和・一盃口・赤・ドラ2の2万4000点、親倍満となり断トツになった。
南1局1本場にもリーチで勝又から満貫をアガるなど、リードを広げた白鳥。オーラスは佐々木の親リーチを受け、長引かせてツモられてはたまらないとばかりに、先に仕掛けを入れていた勝又へ差し込み。跳満の失点と決して安くはなかったが、無事にトップで終了、今期個人初の3連勝を達成した。
インタビューでは3連勝に「嬉しい!」と自ら手を叩き、照れくさそうに笑顔を見せた。「3連勝を意識していなかったのが良かった。意識できるようなメンツではなかったし」と謙虚なところも。これでチームが+600の大台へ手をかけたことについては「またマツがラスを引いて…」と、チーム勝ち頭の松本をイジった後に、「マツが序盤に走ってくれたおかげで、そのポイントの余裕で打つことができました。たまたま今マツは調子悪いですが、その中で(自分が)結果を出せたことが嬉しいです」とチームメイトの不調をカバーする活躍に、手応えを感じていた。
白鳥は個人で+84.8。チームメイトの3人はそれぞれ3ケタのプラスとしており、チーム4人全員でプラス3ケタという快挙も現実的なものとなっている。セミファイナルはほぼ当確、後はどれだけ差をつけ、春の大一番へ向けて駒を進めることができるか。リーグ優勝のためのキーマンはいない、このままの勢いが続けば、渋谷ABEMASは全員が主人公だ。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)3万2700点/+52.7
2着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万3500点/+3.5
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)2万3000点/▲17.0
4着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)2万800点/▲39.2
【1月25日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +597.6(64/90)
2位 EX風林火山 +250.2(64/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +17.9(64/90)
4位 TEAM雷電 ▲52.5(62/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲109.1(62/90)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲109.5(64/90)
7位 セガサミーフェニックス ▲204.3(62/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲390.3(62/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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