第1試合で盟友・萩原聖人(連盟)がトップを獲得、これがTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)にとって、強い心の支えとなった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」2月15日の第2試合で、瀬戸熊が薄氷を踏むような逃げ切りトップ。今期9勝目でハーラートップタイ、チームも3位浮上でセミファイナル進出を大きく引き寄せた。
【動画】萩原聖人・瀬戸熊直樹、熱い抱擁シーン(3時間52分ごろ~)
この試合の対局者は瀬戸熊、KONAMI麻雀格闘倶楽部・藤崎智(連盟)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、EX風林火山・勝又健志(連盟)の並びで開始。瀬戸熊は東1局、タンヤオ・赤・ドラ2の1万2000点をツモ。スタートダッシュを決めるが、二の矢が放てない展開に苦しむ。この親満貫以降は、一度もアガリを掴めずに南4局、2着目の勝又とわずか400点差というシビれる競り合いとなった。
ラス目からの大逆転を目指す鈴木にドラをポンされ、さらに役牌となる北も鳴かれると、瀬戸熊は徹底して守備に回る。しかしこの展開によって瀬戸熊は勝又を自由に打たせないことに成功、結果は鈴木の一人テンパイで終局となり、逃げ切りトップが確定した。
薄氷のトップに瀬戸熊はインタビューで「(トップは取れたが)全然楽しめなかったです」と苦笑い。この談話には布石があり、第1試合へ臨む萩原へ瀬戸熊は「楽しんでください」とリラックスするための声をかけ、萩原は見事にトップを決めていた。高打点の手役をバンバン決め、卓上で暴れた盟友に比べ、最後までヒヤヒヤしたトップの瀬戸熊。オーラスは「萩原さんがトップ取ってくれたので、それに甘えて2着でも良しで」と、余裕を持ちながら戦えていたことも明かした。
リーグ創設以来、いまだファイナル進出を果たせていないチームにあって、開幕前に瀬戸熊は「目標としてまずファイナル」を掲げた。それにはチームの結束が欠かせず、萩原と瀬戸熊で掴んだこの日の2連勝は念願を強く手繰り寄せるものだ。さらにこの中継のエンディングでは萩原が瀬戸熊へダッシュで駆け寄り、熱くハグをするシーンが放送された。これにはファンもすぐに反応。番組コメントやTwitterでは「神編集!」「今日のエンディングの萩原プロのダッシュ→ハグは胸が熱くなりますね、これは。」「ハギーと瀬戸熊選手のハイタッチからのハグで朝から涙腺が…!」といった声が多数投稿されていた。
今期、開幕から絶不調の萩原がどれだけマイナスを重ねようとも、瀬戸熊は「チームの雰囲気が悪くなることはないし、成績が悪くても焦ることはない」と言い続けてきた。お互いに信頼し、調子が悪ければそれを支え、良い時期をじっと待つ。そして結果が出れば、全身で喜び合う。麻雀に、そして勝負に熱い男たちの友情が映し出されたハグ。苦労を共にしてきた2人の連続トップが、ファンの心へ感動を呼んだ夜だった。
【第2試合結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)3万400点/+50.4
2着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万9000点/+9.0
3着 KONAMI麻雀格闘俱楽部・藤崎智(連盟)2万2600点/▲17.4
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)1万8000点/▲42.0
【2月15日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +599.0(74/90)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +139.4(74/90)
3位 TEAM雷電 +76.3(76/90)
4位 EX風林火山 ▲9.6(76/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲103.7(76/90)
6位 セガサミーフェニックス ▲189.7(74/90)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲208.4(76/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲303.3(74/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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