将棋の棋王戦五番勝負第4局が3月17日に行われ、渡辺明棋王(名人、王将、36)が糸谷哲郎八段(32)に98手で勝利、シリーズ成績を3勝1敗とし同タイトル9連覇を果たした。渡辺棋王は、これでタイトルの通算獲得数が28期となり、谷川浩司九段(58)を抜いて歴代単独4位に浮上。“現役最強”と呼ばれる実力者が、また1つ記録を積み重ねた。
第1局を落としたものの、第2局、第3局を制して防衛に王手をかけていた渡辺棋王は、先手の糸谷八段が得意の角換わりを採用してきたところ、中盤の攻防からリード。「攻めがつながるかどうか」という展開でも、確実にプレッシャーをかけ続け、粘りが持ち味の糸谷八段に反撃の機会を与えない快勝を収めた。
渡辺棋王のタイトル9連覇は、竜王に続いて2度目。通算タイトルは、先日防衛した王将と合わせて通算28期にまで増えた。「一概に比べられるものでもないですが、谷川先生を上回ることができたというのは、小さいころから目標にしてきた先生なので、非常に誇らしいことだと思います」と、喜びを噛み締めていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)