永瀬拓矢王座、新チームで藤井聡太王位・棋聖に挑戦「対抗できる布陣にした」/将棋・ABEMAトーナメント
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 一緒に頂点に後輩に、今度は真正面からぶつかり合う。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の大会に先立ち行われたドラフト会議の模様が、3月27日に放送された。前回優勝チームのリーダー、永瀬拓矢王座(28)はチームメイトだった増田康宏六段(23)を1巡目に指名。2巡目にはベテラン屋敷伸之九段(49)の名を書いた。意識するのは、藤井聡太王位・棋聖(18)のチーム。「藤井チームに対抗できる布にしたつもり」と、しのぎを削って将棋界を盛り上げる。

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 前回、永瀬王座は1巡目に藤井王位・棋聖、2巡目に増田六段と、将棋界を席巻する若き才能を集めた優勝候補筆頭チームを作り上げた。予選こそ、やや苦戦した場面もあったが、本戦に入ると怒涛の快進撃。決勝では9本勝負を5-0のストレート勝ちで、団体戦初の優勝チームとなった。

 最強のチームメイト、藤井王位・棋聖と戦うことになった時点で「厳しい戦いは免れない」。その中で、まずパートナーに選んだのが増田六段だ。「実力もありますし、去年一緒に戦ってお互いのことを少しわかってきた。信頼という部分で」と、ともに優勝候補というプレッシャーの中で戦い抜いた“同士”の力を求めた。

 もう一人が屋敷九段。「過去にVS(1対1の練習将棋)で教えていただいた接点もあります。実力は存じ上げていますし、早指しが得意な印象もあります。すごく才能型、天才型で、そういう棋士が1人いた方がいいとも思いました」と、理由を明かした。屋敷九段は、第3回大会で解説を務め、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算という超早指し中にあっても、瞬時に指し手を理解し、的確なコメントをしたことでファンを驚かせたこともあった。早指し適性が高いというのも納得だ。

 断トツの優勝候補だった昨年と比べ、今年は突出した優勝候補はいない。「出るからには優勝を目指したいですが、前回も予選が本当に大変でしたので、まずは予選を抜けてからいろいろ考えたいです。どのチームも戦力が分散している印象がありますので、どのチームにも優勝の目があります。最後まで頑張ります」と、混沌とする団体戦で連覇を目指す。その中で永瀬チームと藤井チームの直接対決が実現すれば、ファンの心はさらに踊る。

◆第4回ABEMAトーナメント 前回までは「AbemaTVトーナメント」として開催。第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦になった。チームはドラフト会議により決定。リーダー棋士が2人ずつ順番に指名、重複した場合はくじ引きで決定する。第3回は12チームが参加し永瀬拓矢王座、藤井聡太王位・棋聖、増田康宏六段のチームが優勝、賞金1000万円を獲得した。第4回は全15チームが参加。14チームは前年同様にドラフトで決定。15チーム目はドラフトから漏れた棋士によるトーナメントを開催、上位3人がチームを結成する。対局のルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チーム同士の対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負に変更された。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。

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