将棋の藤井聡太王位・棋聖が、4月1日に発表された「第48回将棋大賞」で、初の最優秀棋士賞を受賞した。2020年度の成績を元にした年間表彰で、藤井王位・棋聖は最年少でのタイトル獲得をはじめ二冠を奪取。さらに全棋士参加の一般棋戦でも優勝2回と、デビュー以来最も充実した一年だった。MVPにあたる最優秀棋士賞のほか、勝数では1位タイ、勝率は4年連続1位など、「第2次藤井フィーバー」を締めくくる受賞となった。

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 天才棋士にとって、2020年度はまさに充実の年だった。新型コロナウイルス感染拡大により4、5月の2カ月間は公式戦が行われなかったが、この期間を有効に使い、将棋の研究にあてると、再開した6月からは快進撃をスタート。棋聖戦で最年少でのタイトル挑戦を決めると、勢いそのままに当時の渡辺棋聖から奪取に成功。続いて王位戦でも当時の木村一基王位(47)から奪取し、最年少での二冠・八段昇段を果たした。

 一般棋戦でも大活躍だ。朝日杯将棋オープン戦では2年ぶり3度目の優勝。また銀河戦でも初優勝を果たした。いずれも全棋士が参加する棋戦で、タイトル戦に次いで価値があるもの。名実ともに、まさに将棋界のトップに仲間入りを果たしたことを証明することとなった。

 記録部門でも、もはや常連だ。勝数は永瀬拓矢王座(28)と並んで44勝をマーク。44勝8敗で、勝率は.846と史上初めて「4年連続勝率8割超え」「2度目の年間勝率.846超え」も果たし、4年連続1位に輝いた。連勝も「17」まで伸ばしているものの、年度をまたいだことから、連勝賞は14連勝の澤田真吾七段(29)が受賞するという珍現象も生まれた。

 また、数字だけでなく、指し手でも多くの人を魅了した。妙手、新手を表彰する升田幸三賞では、特別賞として藤井王位・棋聖が指した「△3一銀」(第91期棋聖戦五番勝負第2局)が選ばれた。さらに名局賞特別賞でも、第34期竜王戦2組ランキング戦準決勝、松尾歩八段戦が選出。ここでも藤井王位・棋聖が打った△4一銀は、ファン・関係者を驚かせるものとなった。

 2021年度は保持する棋聖・王位の防衛戦のほか、本戦出場を決めている竜王戦など、他のタイトルに挑戦をする可能性もあり三冠、四冠と保持数を増やすことも十分に考えられる。また、番勝負が増えるほど対局数も増えることから、さらに部門賞の受賞も可能性が高まる。一方、トップ棋士との対局がさらに続くことから、8割を超える勝率がどこまで継続されるのかにも注目が集まる。

(写真提供:日本将棋連盟)

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