将棋の竜王戦1組出場者決定戦が4月1日に行われ、羽生善治九段(50)が丸山忠久九段(50)に153手で勝利、本戦出場にあと1勝とした。
今年度初の対局となった羽生九段は、過去60局指した同世代の丸山九段が得意とする一手損角換わりの出だしから進行。昨期の挑戦者決定三番勝負、第3局以来の対戦は、中盤までは互角なものの、徐々に丸山九段ペースで進んでいった。
羽生九段が盛り返したのは100手を過ぎたあたりから。我慢を重ねて終盤に向かうと、わずかな隙を見逃さず一気に形勢を挽回。攻め手に回ってからは最善手を繰り返し、そのまま力強く勝ち切った。対局後には「中盤で苦しくなってしまったんで、あとはずっと粘っていた感じでやっていました。最後までちょっと読み切れていなかったですね」と振り返りつつ、本戦出場にあと1つと迫ったことには「しっかり準備して臨めたらいいなと思います」とコメントした。
羽生九段は昨期、竜王戦七番勝負で豊島将之竜王(叡王、30)に挑戦。2年ぶりにタイトル戦でタイトル100期の達成を目指したが1勝4敗で敗れ、記録を逃していた。今期もタイトル挑戦となれば、大記録がかかるだけに再び日本中が注目することになる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)