105人から勝ち抜いた3人がチーム結成!小林七段・梶浦六段・藤森五段が本大会に殴り込み/将棋・ABEMAトーナメント
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 105人が集った戦いを勝ち抜いた3人が、ついに決定した。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の15チーム目を決めるエントリートーナメントの模様が4月3日に放送され、関西ブロックから小林裕士七段(44)、関東Aブロックから梶浦宏孝六段(25)、関東Bブロックから藤森哲也五段(33)が勝ち上がり、最後の1チームを結成することになった。数々のトップ棋士が「ドラフトで指名されるより難しい」「適性がある人が揃うなら優勝候補」と予想していた中、1度も負けることなく各ブロックを勝ち抜いた3人が、ドラフトを経て出来上がった14チームに殴り込みをかける。

【動画】本大会出場を決めた3人(4時間5分30秒ごろ~)

 14チームが「選ばれし者」なら、この1チームは「勝ち取りし者」だ。持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算という、公式戦にもない超早指し戦。しかも負ければ終わりのプレッシャーの中、無傷で勝ち上がったのだから、その適性の高さは説明するまでもない。チーム最年長でリーダーを務めることになったのは小林七段だ。「強い先生ばかりが待ち構えているので、作戦をたくさん練って頑張りたいです」と語った。早見え早指しの能力は有数。超早指しという局地戦において、この能力は大きい。

 梶浦六段といえば、昨期の竜王戦で大活躍。順位戦A級棋士も下し、もう少しで挑戦権獲得というところまで行った。勢いづいた時の強さは実証済みで、「チーム戦初めてなので、楽しんでいけたらいいです」と微笑んだ。この「楽しむ」に最適なのが、藤森五段でもある。その巧みな話術でファンはもちろん、チームメイトを盛り上げる効果は絶大だ。「スタッフさんが『藤森さん、将棋できたんだ』みたいな雰囲気でしたよね」と、出場が決まった直後からジョークを飛ばすあたり、緊張とは無縁の存在でもある。

 棋風も性格も異なる3人が集まったこのチーム。相手はタイトルホルダーや高勝率を誇る棋士たちばかり。それでも今期においては、このルールで最も実戦の経験値があるとも言える。公式戦では格上の相手が続くかもしれないが、何が起こるかわからないのがこの団体戦。這い上がるものが、さらに上へと駆け上がる姿にファンはきっと歓喜する。

◆第4回ABEMAトーナメント 前回までは「AbemaTVトーナメント」として開催。第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦に。ドラフト会議は14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。ルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チーム同士の対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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