試合開始から1時間以上、たった1人でアガり続けた。3度の流局を含み6局連続のアガリとなれば、これはもう異常事態だ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」セミファイナルシリーズ、4月16日の第1試合、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)が役満なしで7万点以上を叩き出す大トップ、セミファイナル2勝目を獲得した。
この試合の対局者はKONAMI麻雀格闘俱楽部・高宮まり(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、堀、赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)の並びでスタート。堀は東1局、3軒リーチを制しリーチ・發・赤・ドラ・裏ドラ2の1万2000点で勢いづくと、その後も8000点、1万2000点(+300点、供託1000点)、2900点(+600点)、8000点(+1500点、供託1000点)とアガリ倒し、南1局には追いすがる松本からタンヤオ・赤・ドラの3900点をアガり、ライバル3者全員を1万点以下まで追いやった。
いかなる強者であっても、ここまで続けてアガリを生み出し、ライバルに反撃の隙を与えないことはほぼ不可能。今期を振り返っても、誰かが抜け出したとしても他の選手が必ず追い上げるアガリを生んでいたものだが、この試合は誰も堀に立ち向かえない圧巻の内容だ。
視聴者も堀の強さに圧倒されっぱなし。「シンゴ無双」「パーフェクトゲームみたい!」「堀プロ強すぎる…」と称賛に加えて驚きを示すコメントが投稿され続けていた。また実況の小林未沙は途中から番組を見始めた視聴者へ向けて「みなさん、堀さんに役満は出ていません」と説明。また解説の土田浩翔(最高位戦)も「一人でアガってる…」と絶句。6回目のアガリの際には「完全試合」と思わず呟いた。
ようやく他家にアガリが出たのは南2局になってから。松本が平和をアガって、「完全試合」を阻止するのがやっと。試合後にインタビューへ登場した堀はいつものように「嬉しいです」とこの試合の喜びを短くまとめ、計7回に及んだアガリについては「ツキにツイてましたね」と謙虚に振り返った。また「これからもファイナルへ向けてリードを広げていけるように頑張ります」と、すでにこの先の戦いを見据えた頼もしいコメントを送っていた。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)7万7000点/+97.0
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)1万9500点/▲0.5
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万6400点/▲23.6
4着 赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)▲1万2900点/▲72.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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