プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ・第2試合、チーム藤井とチーム三浦の対戦が4月17日に放送され、藤井聡太王位・棋聖(18)が、タイトル経験もある実力者・三浦弘行九段(47)に圧巻の2連勝を果たした。さらに2局目については、わずか58手の短手数。個人、団体含め、過去3回の超早指し棋戦で「優勝しかしていない」天才が、ついに本領を発揮した。

【動画】藤井王位・棋聖が圧勝した一局(2時間19分11秒ごろ~)

 対戦する棋士は毎回チームで選んで決めるものの、結果的に三浦九段との“二番勝負”となった藤井王位・棋聖だが先手、後手、1局ずつ戦い、存分にその強さを見せつけた。チーム戦としては第2局となった対局で、先手番から横歩取りを採用。長い中盤を経由してから、相手の飛車・角へのプレッシャーを強めて攻撃力を低下させることに成功。自分に攻めのターンが回ってきてからは、そのまま攻め続けて押し切った。負けた三浦九段からして「どこが悪かったのか今すぐはわからない」というように、気づいたら勝ちに近づいているというのが、藤井王位・棋聖の勝ちパターン。チームメイトの伊藤匠四段(18)、高見泰地七段(27)からも思わず「強いですね。知ってましたけど」と、ため息のような声が漏れた。

 呆れる強さをさらに印象づけたのは、チームとしての第5局だ。今度は後手番で三浦九段の相掛かりからひねり飛車への変化に対応すると、得意としている桂馬の使い方が冴えまくり、尊敬する谷川浩司九段(59)の「光速の寄せ」を思わせるような、超スピードの寄せに成功。わずか58手で相手を投了に追い込むと、高見七段は「寄せが一瞬すぎる…」、伊藤四段は「素晴らしすぎる…」と絶句に近いほどの衝撃を受けていた。

 完勝の2局を終えた藤井王位・棋聖は「すごく楽しくできているかなと思います」と、チームのムードもいい中で超早指しを満喫できている充実感を口にすると、チーム戦で2連勝し本戦進出一番乗りを決めたことには「理想的な形で予選突破ができました。本戦も頑張りたいです」と、個人・団体4連覇に向けて穏やかながら、しっかりと頂点を見た。久々だった超早指し戦の感覚を取り戻し、この1年の成長ぶりを上乗せしてきた藤井王位・棋聖。今年見せる将棋は、もう去年とは比べ物にならない。

◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

圧巻の連勝を成し遂げた藤井王位・棋聖
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予選通過一番乗りのチーム藤井
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会議室でもトークの中心になる高見七段
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