アメリカ男子ゴルフのマスターズで優勝し、日本人男子で始めて海外のメジャー大会を制した松山英樹選手に対し30日、内閣総理大臣顕彰がおくられた。
「我が国のスポーツの振興に大きく貢献するとともに、すべの国民に努力の大切さを伝え、夢と希望を与えた功績は誠に顕著であります」
菅総理から松山選手に顕彰状が手渡され、松山選手からはマスターズの帽子とピンフラッグが御礼の品として手渡された。
そもそも内閣総理大臣顕彰とは、国民栄誉賞とはどのように異なるのか。テレビ朝日政治部・官邸担当の野中里紗記者が解説する。
内閣総理大臣顕彰とは、「国家、社会に貢献し顕著な功績のあったものについてこれを顕著することを目的とする」もの。次の6つを対象に顕著な功績があり、全国民の模範として認められたものが表彰され、表彰に際しては表彰状と盾がおくられる。
(1)国の重要施策の遂行に貢献したもの
(2)災害の防止及び災害救助に貢献したもの
(3)道義の高揚に貢献したもの
(4)学術及び文化の振興に貢献したもの
(5)社会の福祉増進に貢献したもの
(6)公共的な事業の完成に貢献したもの
Q.今回、松山選手はどういう点が評価された?
「(4)学術及び文化の振興に貢献したもの」と「(5)社会の福祉増進に貢献したもの」というのが近いのでは。表彰の説明にあたって加藤官房長官は「のスポーツを通じて、東日本大震災の被災地を励ますとともに、すべての国民に努力の大切さを伝え、大きな希望を与えた、その顕著な功績に対しての顕彰」と説明しているので、この2つが近いと思う。
Q.内閣総理大臣顕彰はどのように選ばれる?
それぞれ大臣が推薦して対象者が決まり、今回は文部科学大臣の推薦で選ばれた。
Q.松山選手から贈られた帽子とピンフラッグはどうなる?
これは総理大臣としての表彰になるので、菅総理の私物になるわけではなく、公的なものとして保管されていくことになると思う。
Q.国民栄誉賞との違いは?
国民栄誉賞は「広く国民に敬愛され」が定義にあり、長年の功績を称えられてのことが多い。国民栄誉賞は各界の有識者から意見を聞いた上で決めるので、大臣が1人で推薦するのとはプロセスの複雑さが異なる。総理大臣顕彰は過去の例を見ても単発の功績に対して贈られるケースが多く、松山選手はこれに該当すると考えられる。今後の積み重ねで国民栄誉賞を受賞する可能性もあるのでは。
(ABEMANEWSより)