藤田が“大の字”失神KO負けの衝撃…杉浦を名古屋城の金のしゃちほこ状態で追い込むも
【映像】ABEMAでみる
この記事の写真をみる(2枚)

 ハリウッド映画『ゴジラvsコング』の日本公開が迫る中、4.29プロレスリング・ノア名古屋大会で、『フジタvsスギウラ』という日本が誇る2大怪獣の激突が実現した。

【映像】白目をむいて衝撃失神

 王者・藤田和之が、「杉浦軍」の同門である杉浦貴を迎え撃ったGHCナショナル王座初防衛戦。ともに1970年生まれの同い年で、アマチュアレスリングでは全日本選手権を制し、オリンピック出場を目指したトップアスリート同士。プロのリングでは、ともにメジャー団体の頂点のベルトを巻き、さらに総合格闘技でも活躍。50歳になった今でもその強さは全く衰えを知らないモンスターだ。

  そんな両者による「#ノア怪獣大戦争」というハッシュタグまで作られた一戦は、期待に違わぬド迫力の闘いとなった。

 先に仕掛けたのは、挑戦者の杉浦だ。対角線上に立っての睨み合いから、一気に走り込んで藤田の顔面にフロントキック一閃。これが開戦の合図となり、エルボーの打ち合い、レスリングのポジションの取り合いと、お互い一歩も引かない。

 しかし、真っ向勝負を展開すると、公式発表で31kgもの体重差が響き、戦況は藤田ペースに傾いていく。杉浦は場外の鉄柵にぶつけられ、殴られ、蹴られ、さらに逆方エビ固めで、名古屋城の金のしゃちほこのように、体を反らされた。

藤田が“大の字”失神KO負けの衝撃…杉浦を名古屋城の金のしゃちほこ状態で追い込むも
拡大する

 防戦一方となった杉浦に対し、藤田はトドメのサッカーボールキックにいくが、杉浦はこの蹴り足をキャッチして、得意のアンクルホールドで逆襲。これにはさすがの藤田も、苦悶の表情を浮かべながら「あー、痛い痛い!」と悲鳴をあげる。藤田がこんな姿を見せるのも、怪獣大戦争ならではだ。

 なんとかロープに逃げた藤田に対し、杉浦は投げっぱなしジャーマン。これを食らっても藤田はすぐに立ち上がり、同じ技でお返し。両者ダブルノックダウンのあと、ラリアット相打ちから、藤田がすぐさまショートレンジのラリアットで杉浦をなぎ倒す。

 そして藤田は、ビーストボム(高角度パワーボム)を完璧に決めるが、フォールにはいかず、あくまで完全KO狙いで、サッカーボールキック。しかし、これが仇となる。

 杉浦は、藤田のサッカーボールキック連打をなんとか顔面だけはガードして耐え抜くと、オリンピック予選スラム。ここからお互い、ラリアット、張り手、エルボーの凄まじい打ち合い。

 戦前、「藤田のやり方には付き合わない」と語っていた杉浦は、ここで必要以上の意地の張り合いに付き合わず、再びオリンピック予選スラムを決める。そしてエルボー6連打でついに藤田をダウンさせると、お株を奪うサッカーボールキック2連発から、最後はオリンピック予選スラムを完璧に決めて3カウント奪取。

 あくまでKOにこだわった藤田に対し、杉浦は殴り合いに応じながらも、最後は自らの得意技をしっかりと決めて、怪獣大戦争を制し、GHCナショナル王座に返り咲いた。

 敗れた藤田は、白目をむいて大の字になる失神KO状態で、そのままタンカ送り。放送席でゲスト解説を務めた中嶋勝彦も「この光景を見ると、このあとの杉浦軍が怖くなる」と警戒するほどの“衝撃映像”だった。

 試合後、桜庭和志がリングに上がり、「おめでとうございます」と杉浦を祝福しながらも、「(ベルト)似合うね。欲しいな~。欲しいな~」と、“おねだり”で挑戦表明。

 杉浦は「この間、このベルトを懸けた試合で、拳王に負けたばかりでしょ?」と呆れつつも、「じゃあ、俺にジャンケンで勝ったら挑戦させてやるよ」と、条件付きで挑戦を受諾。このジャンケンで桜庭が勝利したことで、次回のGHCナショナル選手権は、再び杉浦軍対決となることが濃厚となった。

写真/プロレスリング・ノア

【映像】白目をむいて衝撃失神
【映像】白目をむいて衝撃失神
この記事の写真をみる(2枚)