プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」ファイナルシリーズ、5月13日の第2試合で、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)が同シリーズ初トップを獲得。2期連続でファイナルに進出しながらもトップが遠かったチームに最強のルーキーが初勝利をプレゼントし、首位の渋谷ABEMASに7.8ポイント差まで肉薄した。
この試合の対局者は赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、EX風林火山・滝沢和典(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、堀の並びでスタート。第1試合でトップの滝沢が連投での出場となった。Mリーグ初参戦となった2019シーズン、KADOKAWAサクラナイツは首位でセミファイナルを突破したものの、ファイナルでは12試合勝利なしと大失速。最終的に4位まで順位を落とす悔しい結果に終わった。2期連続でのファイナル進出となった今期は、ここまで5戦を終えて2着4回、3着1回。各選手が安定した結果を残しながらも、なかなかトップに手が届かない歯がゆい状況が続いていた。
KADOKAWAサクラナイツにとってファイナル18戦目となったこの日の第2試合も、序盤は優勝を争う最大のライバル・渋谷ABEMASの松本に先行を許す展開に。しかし今期からチームに加入し、天才的とも称される麻雀でエース級の活躍を続けてきた堀が、一撃必殺の大物手で高く厚い壁を粉砕する。
南1局1本場、親の村上が2巡目に早くもリーチ。しかし堀も直後に村上のアガリ牌である7索が2組目の暗刻となり、「この手をオリるのは自分らしくない。一発目に中を切ってからは、もう全部行こうと決めてました」と放銃を恐れず大物手狙いで全速前進。5巡目には今期2回達成している役満・四暗刻のイーシャンテンまでこぎつけた。
四暗刻は崩れたものの9巡目にリーチをかけた堀は、直後に高めの2筒を一発で引き当て、さらに裏ドラを3枚乗せる豪腕ぶりを発揮。リーチ・一発・ツモ・北・一盃口・裏ドラ3の1万6000点(+300点、供託1000点)で一気にトップ目に浮上し、視聴者コメント欄も「高めパッツモ裏3!!!」「でけえええええ」「強すぎィ!!」「これが天才か」「かっこよすぎる」と大興奮に包まれた。
アガリはこの倍満1回のみだったが、南3局2本場に松本が村上に1万2000点(+600点、供託1000点)を放銃する展開の利もあり、堀は目下の標的である渋谷ABEMASとのトップラスを決めることに成功。両チームの差は残り6戦でわずか7.8ポイントと、3位以下を200ポイント以上離して2強が競り合う構図となった。ファイナルの舞台でこれ以上ない結果を出し、あらためてチームにとって最高の補強だったことを証明してみせた堀。この男がいるかぎり、KADOKAWAサクラナイツが昨シーズンと同じ轍を踏むことは決してない。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)3万8900点/+58.9
2着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)2万8000点/+8.0
3着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)1万7500点/▲22.5
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万5600点/▲44.4
【5月13日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +230.5(6/12)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +222.7(6/12)
3位 EX風林火山 +21.0(6/12)
4位 赤坂ドリブンズ ▲86.5(6/12)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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