県知事が相次いで“病床確保”拒否、組織委との認識のズレも? 五輪の医療体制の行方は
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 開幕まであと70日となった東京オリンピック。ここにきて競技会場がある茨城県と千葉県の知事が相次いで専用病床の確保に否定的な考えを明らかにするなど、改めて大会の医療体制に注目が集まっている。

【映像】病床確保めぐり“食い違い”も?

 「安全安心な大会」実現のカギとなるこの医療体制の準備状況は今どうなっているのか。テレビ朝日社会部五輪担当の岩下耀司記者に聞く。

Q.茨城と千葉の知事が病床確保に否定的な考えを示したが、組織委との間で何があった?

 組織委としては、大会の延期前も延期後も含めて指定病院に病床確保をお願いしたことはないと説明している。そもそも「指定病院」とは、選手や大会関係者は選手村にある診療所や競技場にある医務室で医療処置を受けるが、こういったところで対応できないものに関して搬送先に指定されている病院。大会側としては、そもそも事前に病床を確保するという方針はとっていなく、大会期間中に指定病院に搬送することになった場合、すでに入院している人に移動してもらって選手を優先するということではない。

Q.「病床確保」というのはコロナに限った話ではない?

 その通りで、スポーツ大会なので競技中のけがや突発的な病気といったものに対応するための指定病院。指定病院に対して今回、コロナの患者(選手)も受け入れるようにお願いしたことは事実だが、病床を確保した上で受け入れをお願いしたわけではない。

県知事が相次いで“病床確保”拒否、組織委との認識のズレも? 五輪の医療体制の行方は

Q.なぜ県知事側から「病床確保はできない」という発言が出てきた?

 組織委側としては、大会の延期前からずっと協議を続けていて、延期後は競技中のけがや突発的な病気といった従来のものに加えて、新たにコロナ対応もお願いしたいということで指定病院に協力をお願いしている。その過程の中で「事前の病床確保まで求められた」と受け止められてしまった可能性もあるのではないか。

Q.そうなると大会運営において大きな影響はないと考えていい?

 大会側が想定している競技中のけがや突発的な病気について対応ができる病院の確保とは別に、コロナ対応は県内などで提供されている医療サービスの中でどうにか対応していただきたいという話になっている。

 各県の知事も選手や大会関係者の患者を全く受け入れないと言っているわけではなくて、神奈川の黒岩知事などは指定病院に限らず県全体の医療体制の中で柔軟に受け入れていく姿勢も打ち出している。この点に関して、組織委の医療担当者は「大変ありがたい話」と話している。

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Q.とはいえ、実際にコロナの感染者が出る可能性もあるのでは?

 そもそも組織委は東京オリンピック・パラリンピックを開催するための組織で、“このコロナ禍でどのようにすれば開催できるか”という点で考えている。その中で、海外から来る選手や大会関係者は出国の96時間前に二度検査を受けて、入国後は原則毎日検査を受けるなど、国内で過ごしている日本人より厳しい検査を受けることになっている。そういった意味では、多くの感染者が出ることはないだろうという考え。組織委としては、これだけの医療体制を整えていることや対策をしていることをしっかりと国民に説明する必要があると認識していて、今後は安全な対策をしていることを説明していきたいとしている。

Q.看護師やドクター含め、そのほかの医療体制の確保の状況は?

 スポーツドクター200人の募集をしているが、11日までに約280人が対応可能と回答している。今日が募集期限になるが、組織委幹部によると「300人くらいまで集まるのではないか」ということだ。

 組織委は東京大会に向けて約1万人の医療従事者を確保することを目指している。中には医師や看護師以外にも歯科医、眼科医、理学療法士(指定病院で働く医師ら)など幅広く含まれている。今後、6月を目処に観客数の上限も決まっていくので、それに応じて必要な医療従事者の数も減っていくのではないかという話も聞く。医療従事者の内訳も明らかになっていくのでは。

ABEMANEWSより)

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