勝っても負けても、いつも朗らか。そんな明るいムードで2シーズン目を突っ走ったのが、準優勝したKADOKAWAサクラナイツだ。内川幸太郎、岡田紗佳、沢崎誠(いずれも連盟)という3人で昨期は4位。今年は堀慎吾(協会)という新戦力が加わり、シーズン通して上位争い。優勝まであと一歩のところまで迫った。悔しさはありつつも内川からは「1年間、本当にいい雰囲気でやれた」ことが活躍の原動力になったというコメントが出たが、ここに「優勝できなければ負け」と楔を打ったのが、“ガチ枠”堀だった。

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 昨年活躍した大ベテラン沢崎が「ずっと足を引っ張っていた」と個人27位のブレーキになる中、岡田が「今年は舞台に慣れることができた。まだまだ全然足りないところはいっぱいありますが、その中で成長できた」と言うように、個人13位でプラスポイントを持ち帰った。そして内川は+468.7で、個人MVPにあと一歩の2位。「全部2等賞みたいな感覚ですが、胸を張りたいです」と、他チームからも仲のよさを語られるほどのいい雰囲気で戦えたことに、大きな手応えを感じていた。

 ところが、1人まるで表情が浮かないのが堀だった。もともとドラフト指名時には“ガチ枠”と呼ばれ、「ポイントを持って帰るのが自分の仕事」と、自信たっぷりに語っていた選手。チーム内で浮いていたわけではなく、しっかりと溶け込んではいたものの、この結果に対する感じ方はまるで違っていた。「レギュラーシーズンとセミファイナルに関しては結構プラスができた。でもファイナルの大事なところを任せてもらって2回連続でラスを引いた。それが結果的にチームにとって厳しい戦いを強いられることになって、優勝を逃した。もうちょっとやれたんじゃないかという気持ちが大きいです」と、1年目から個人4位と大活躍した選手とは思えない口ぶりだった。さらには「個人の成績がそこそこよかったことに関しては1つ、いい点があったと思いますが。あくまで優勝を目指してチームみんなでやってきた。優勝できなかったら負け。その結果がただただ、悔しいです」と下を向いた。

 単なる仲良し集団ではなく、あくまで戦闘集団。この堀という存在が、間違いなくチームの雰囲気を引き締める。精神的支柱である沢崎の笑顔が結果によってもブレないように、堀の勝利に対する貪欲な姿勢もブレない。「盛り上がったから」「いいところまで行ったから」というものを必要としていない。明るさの中に厳しさがあるのは、どの競技においても優れたチームの特徴でもある。2019シーズンから2年連続でのファイナル進出も、今思えば当然の結果なのかもしれない。

 来期の目標はもちろん優勝。あと少しのところまで来ただけに、その思いはより明確になった。今年はトップにラスにと、インタビューにも数多く登場した堀。決してしゃべりが得意な方ではないが、今年EX風林火山が笑顔で答えていた優勝チームインタビューであれば、いつもより笑顔で饒舌な仕事人が見られる。

(ABEMA/麻雀チャンネルより)

チームワーク抜群、KADOKAWAサクラナイツ
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激闘の末に優勝したEX風林火山
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