決して戦略どおりにスマートに勝ったわけではない。むしろ何度も大きな傷を受けてはその度に這い上がり、そして頂点に立った。そんな印象だ。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」2020シーズンで優勝を果たしたのはEX風林火山。二階堂亜樹、滝沢和典、勝又健志(いずれも連盟)の3人は、開幕前に成績次第でメンバー入れ替え、チーム解散などを宣言し、自ら退路を断って戦った。ほんの少し、何かがずれていれば今ごろこの3人によるチームは終了していたところだが、傷だらけでも前進を止めない武士のような強さが、最後には笑顔の栄冠につながった。