藤井聡太王位、豊島将之竜王との“十二番勝負”に「自分自身の成長につながる機会」/将棋・王位戦七番勝負
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 将棋藤井聡太王位(棋聖、18)が6月29日から開幕するお~いお茶杯王位戦七番勝負を前に28日、記者会見に出席し、挑戦者・豊島将之竜王(叡王、31)との対戦に「自分自身の成長につながる機会」と語った。

【中継】お~いお茶杯第62期王位戦七番勝負 第一局1日目 藤井聡太王位 対 豊島将之竜王

 昨年、この王位戦でタイトル奪取に成功し、史上最年少でのタイトル二冠と八段昇段を決めたが、今年は同じ愛知県出身の先輩棋士を迎えての防衛戦となった。開幕局は、愛知県名古屋市の「名古屋能楽堂」だ。小学生時代から練習将棋をしてもらった豊島竜王に「私が奨励会員の時に教えていただいた。同郷出身で常に目標としてきた先輩なので、こうした大きな舞台で、しかも地元での対局で対戦できることがうれしい」と、当時は憧れの存在だった豊島竜王を、10年ほどの時間が過ぎた今、挑戦者として迎え撃つ立場になっている。

 叡王戦では挑戦権を獲得したことで、豊島竜王とは王位戦七番勝負と叡王戦五番勝負、合わせて“十二番勝負”を戦うことにもなった。「豊島竜王は序盤の研究も深いですし、中終盤においても鋭さ、粘り強さ、全て備えられています。対抗するにも、こちらの精度を全体的に高めていかないといけない」。過去1勝6敗と負け越しているだけに、成績そのものへの意識は「フラットな気持ち」と語るが、苦戦・激戦は避けられないという覚悟はある。

 現在、タイトルホルダー4人が「4強」と呼ばれ、この中から誰が将棋界の覇権を握るかが、周囲の注目ポイントだ。ヒューリック杯棋聖戦五番勝負では、渡辺明名人(棋王、王将、37)を相手に2連勝し防衛に王手をかけているが、この“十二番勝負”で防衛・奪取を果たし三冠達成ともなれば、いよいよ4強の中でも並ぶのではなく、頭一つ抜け出し始める。「(最多で12局は)自分にとって経験がないことなので、全部見通して戦略を立てるのは難しい。一局やるごとにこちらの課題も見つかると思うので、修正しながら戦いたいです。2つのシリーズで豊島竜王と対戦できるのは、自分自身の成長につながる機会だと思います」。戦いながら、さらに成長を求める藤井王位の、長く熱い戦いがいよいよスタートだ。

ABEMA/将棋チャンネルより)

お~いお茶杯第62期王位戦七番勝負 第一局1日目 藤井聡太王位 対 豊島将之竜王
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第62期 王位戦 七番勝負 第一局 1日目 藤井聡太王位 対 豊島将之竜王
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第92期 ヒューリック杯棋聖戦 五番勝負 第三局 藤井聡太棋聖 対 渡辺明名人
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