座礁事故から1年…現地を支え続ける商船三井、在住日本人が明かすモーリシャスの今
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 去年7月、インド洋モーリシャス沖で座礁した日本の貨物船「わかしお」。この影響で船内の重油が大量に流出した。

【映像】重油で真っ黒に変色したマングローブの樹々(30秒ごろ~)

 モーリシャスが誇るマングローブも油で真っ黒になり、人々は重油まみれになりながら回収に追われた。重油の拡散を防ぐため立ち上がった住民は、サトウキビの葉などを利用したオイルフェンスを手作り。島を守るため協力し合った当時について、モーリシャス在住の村野アナンディー百合さんは「髪の毛がオイルを吸収しやすいので、少しでも助けになればと思い、髪の毛を提供して皆で手伝っていました」と語る。

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 現地では、自分たちの大切な海を救うため、オイルフェンスの材料として自らの髪の毛を切る住民が相次いだ。あれから1年、モーリシャスの海はどうなったのだろうか。村野さんは、現地の努力と自然の力によって「海がすごくきれいになった」と明かす。

「去年の秋に、オイルの回収作業の担当者にいろいろ聞かせてもらったが、マングローブなどは、下手に人工的に治癒するよりも、自然の力を生かしたほうが今後の治癒力にもつながると言っていた。今は流れ出たオイルもほぼわからない状態になっていて、モーリシャスの海はすごくきれいに戻った」(村野アナンディー百合さん・以下同)

 賠償責任は船の所有者にあるものの、世界的に注目された事故に、当時運航していた商船三井も責任を問われた。

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 事故当時の商船三井の対応について、村野さんは「商船三井の担当者は、政府の担当者が来る前から人を送ってくれた」とコメント。「現地の視察やどのような状況になっているのか、専門家を送って状況を見て何ができるか。どのような物資を送るか、考えてくれた」と話す。

 去年9月に行われた商船三井の会見では、池田潤一郎社長(当時)も「モーリシャスの環境、人々の生活に大きな影響を与える事故。用船者である我々が社会的責任を負うことは当然。しっかりと前面に立って対応しなければいけない」と全面的に援助する姿勢を見せた。

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「オイルの回収作業ができる人や、活動を援助したい人がいた場合、コンタクトをとって彼ら(商船三井)がモーリシャスに連れてきたり、支援物資を送ってくれたりした。去年の時点で決まっていたが、すでに商船三井はモーリシャスにオフィスも作って、継続して援助を行っている。本当にモーリシャスにとって何が必要なのか、それを調べて、NGOなどの団体と一緒に援助をしている。日本人として、あとの対処がすごくちゃんとしていると思った」

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 しかし、中々ぬぐえないのが、モーリシャスの海への印象だ。オイルまみれになってしまった海として報道され、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、観光大国としては大きなダメージになっている。村野さんは「来ていただけることが本当に援助につながる」と訴える。

「重油の影響を受けた場所は本当に一か所だった。他の場所は大丈夫だったので、風評被害がとにかく心配だった。でも、その心配を超えて海はすごくきれいになっています。ぜひモーリシャスのことを忘れないでください。来ていただけることが本当に援助につながります。新型コロナが落ち着いたら、きれいなモーリシャスの海をぜひ見にいらしてください」 (『ABEMAヒルズ』より)

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