
子どもに性教育を始めるタイミングについて、埼玉医科大学病院助教で産婦人科医の高橋幸子氏は「小さいころから、お子さんと一緒にお風呂に入っている時に、血液が見えたというきっかけで月経のことをさらっと科学的に教えてあげると、普通に『ふうん、わかった』でおしまいだ。聞かれた時にさらっと伝えてあげられればそれが一番いいと思う。何歳からというのはなく、聞かれた時がチャンス。例えば、『赤ちゃんはどうやってできる?』と聞かれたら、しっかり伝えてあげてほしい。ただ、親御さんが答える準備ができていないこともあると思う。その時は、『必ず答えてあげたいと思っている』という前置きをして、いったんその話はストップ。性教育は絵本でいいものがいっぱいあるので、それを買ってきて、正面からしっかり一緒に学ぶ。必ずちゃんと答える。ごまかさないことがとても大切だ」と勧める。
とはいえ、母親と父親では教えられる内容に差があるのではないか。高橋氏は「何歳の時にどういうことを知っていたかと自分を振り返ると、親の世代は性教育を全然受けずに大人になっているので、お母さんとお父さんが協力して分担をするのがいい。例えば、性器の洗い方は同性の保護者から教えてあげるのがいいと思う」との考えを示した。
高橋氏は著書『サッコ先生と!からだこころ研究所』で、「まずは大人のいないところで、1人でじっくり、好きなように読んでみてね」と勧めている。これはどういうことなのか。
「性に関することは、子どもたちは同じ年齢でも、それまでに入ってきている情報がポジティブなのかネガティブなのかで受け取り方が全然違う。これは私が小学校4年生に、学校に行ってやっている性教育の講演の内容をそのまま本にしてくれている。まずは自分の思うとおりに読んでみて、わからなかったら周りの大人に相談したり聞いたりしてみようということ。本当は最初に親御さんに先に読んでもらって、お子さんに渡してほしい」と呼びかけた。
(『ABEMA Prime』より)
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