将棋の叡王戦段位別予選(七段戦)が8月11日に行われ、高見泰地七段(28)が佐藤紳哉七段(43)に114手で勝利した。
佐藤七段の先手番で矢倉から始まった一局は、中盤を過ぎたあたりから両者の間で形勢が揺れ動く展開に。それでも終盤の攻め合いから高見七段が抜け出し、一時ははっきりと勝勢になったと見られた。ところがここから1分将棋の怖さが存分に見られることになった。ABEMAの「SHOGI AI」で高見七段が指した手により、高見七段の勝率96%から一転、佐藤七段に勝率99%、41手という長手数の即詰みが生じたと表示された。ただ、実戦の1分将棋でこの詰み筋を発見することも難しく、その後に今度は高見七段の勝率が99%と表示されるジェットコースターのような展開に。高見七段も2度目の勝機は逃さず、今度はきっちりと勝ち切った。
叡王戦は四段から九段までに分かれた段位別予選を行い、12人が通過。シード棋士4人を加えた16人で本戦を戦う。49人が参加する七段戦はA、Bの2ブロックに分かれて行われ、それぞれ優勝者が本戦に出場する。前期から不二家が主催となり、対局時には栄養補給のためのお菓子ボックスが設置されている。現在は、現タイトル保持者である豊島将之叡王(竜王、31)と藤井聡太王位・棋聖(19)による五番勝負が開催中だ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)