「RTD Girls Tournament 2021」の決勝が8月27日に行われ、プロ9年目の菅原千瑛(連盟)が優勝、悲願のタイトルを獲得し、大粒の涙を流した。全4戦で行われた決勝では1、2回戦に長澤茉里奈(協会)に2連勝され苦しい展開に追い込まれながら、3回戦でこの日初トップで一気に差を縮めると、最終4回戦でも2着を確保。3着に終わった長澤を抜き、逆転での優勝を果たした。プロ歴の浅い女流雀士に囲まれるプレッシャーを跳ね除けての優勝に「本当にいい報告がしたかったです。勝てました!」と、喜びの涙にくれた。
【動画】RTD Girls Tournament 2021決勝
苦しみの分だけ、後から寄せてきた喜びと安堵が、涙となって溢れ出た。この9月でプロ10年目に突入する菅原にとって、対戦した3人は後輩ばかり。長澤、中田花奈(連盟)にいたっては、今年プロになったばかりのルーキーだ。解説していた多井隆晴(RMU)からも「相手3人は芸能人でもあるので、相当いやな感じのプレッシャーがあったはず」と、麻雀一本で戦い続けている菅原ゆえの重圧について触れていた。
そんな菅原をさらに追い詰めるように、前半2戦は長澤のペースに。2回戦終了時点では、2位にはつけていたものの、117.2ポイントの差をつけられていた。このままさらにプラスを加算されては追いつけない状況だったが、3回戦でのトップは、長澤をラスに沈めての勝利。これで最終4回戦を着順勝負に持ち込むと、何度となく悔しい思いをしてきた条件戦のキャリアを活かし2着でフィニッシュ。きっちり逆転すると、試合終了直後に相手選手から拍手を送られ、目元を押さえた。
優勝インタビューでは、さらに感極まり「本当に最後の半荘は生きた心地がしなかったです。応援してくださったみなさまに、いい報告ができて本当によかったと思います」と、語る度に、また涙が溢れた。大会前には、新たに各界で活躍している人々が女流プロとなることに「知名度がある方々がプロになるのはいいこと」と語る反面「自分もそろそろしっかりしなくては」と決意も語っていた菅原。有言実行の優勝を果たしたこの先も、より強くなった背中を後輩に見せ続ける。
【決勝の成績】
1位 菅原千瑛(連盟) +83.4
2位 長澤茉里奈(協会) +55.7
3位 篠原冴美(協会) ▲52.4
4位 中田花奈(連盟) ▲86.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTD Girls Tournament 2021 全8選手が参加し、予選は1日4試合を2日間、計8試合を行い、1人4試合に出場する。上位6人が準決勝に進み1日3試合を2日間、計6試合で1人4試合し、上位4人が勝ち上がる。決勝は1日4試合で優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)