日本サッカー協会(JFA)は20日、6月に行われるキリンチャレンジカップ2022とキリンカップサッカー2022に臨む日本代表メンバー28名を発表。森保一監督が記者会見に臨み、今回の代表ウィークにおけるチームとしての方向性を示した。

 冒頭の挨拶でファン・サポーターへの感謝の感謝を口にした森保監督は「W杯本大会への準備となる4試合で、個としてもチームとしてもレベルアップできるように、一戦一戦、勝利にこだわり、戦っていきたい」とコメント。初招集は伊藤洋輝(シュトゥットガルト)の1名だけとなったが、「逆に言えば、選ばせてもらった選手たちはシーズンを通して力を発揮しているということ」と述べ、「まずはW杯に向けて戦術浸透をさらに図っていく、そしてオプションを作っていくことをやっていきたい」と主張した。

 また、その一方で「チーム作りを進めていく中で、これまで未招集だった選手、なかなかチャンスを与えられなかった選手もまだ準備期間はある。その中でスカウティングを重ねて最終的に最強のチームを作れるようにと考えていきたい」とも語り、選外となった選手たちによる今後のアピールにも期待を寄せた。

 本大会までチームとして活動できる回数が限られるなか、今回の活動では、「まずはこれまでやってきたコンセプトをより徹底して発揮できるように、ベースの部分をより強固にできればと思っている」とコメント。「3バックで戦うとか、4-3-3を4-2-3-1にするなども考えていきたいが、それは状況次第。ベースが整っていないのにオプションをつけても立ち返るところがなくなって選手の良さもチームの力も発揮できないことになりかねない」との考えを示し、多少メンバーが変わっている部分もあることから、まずは「ベースであるコンセプトの浸透」に注力する考えを強調した。

 日本代表は今月30日に集合し、6月2日にパラグアイ代表、同6日にブラジル代表とキリンチャレンジカップ2022を戦った後、6月10日にガーナ代表、同14日にチリ代表またはチュニジア代表と、2016年以来6年ぶりの開催となるキリンカップサッカー2022で対戦する。