日本代表MF板倉滉(25)がシャルケからの退団決定に言及した。
今季、2.ブンデスリーガでの出直しを強いられたシャルケにマンチェスター・シティからのローンプレーヤーとして加入した板倉。センターバックやボランチで公式戦32試合に先発し、ブンデスリーガ復帰に貢献した。
シャルケとしてはできることなら1部を戦う来季に向けても残したい戦力で、買取オプションも保有しているものの、チームとして財政難で苦しみ、600万ユーロ(約8億3000万円)程度といわれる行使額がネックだった。
そして、5月31日に買い取りを見送る形での退団を正式にアナウンス。来季から新たに新天地を求めることが決まった。
今年11月に迫るカタール・ワールドカップの代表メンバー入りに向けて、6月の活動に参加するなか、シャルケからの退団が決定した板倉は1日にメディア向けのオンライン取材に登場すると、率直な思いを吐露した。
「やっぱり寂しいですよね。1年間、みんなと良いシーズンを送れて、もちろん、僕個人としてもシャルケというのは良いオプションだった。ブンデスリーガでまたみんなとやりたいなという気持ちもあった」
「シャルケ側からもそれをすごく感じていたし、『コウ、何とかするから』とずっと言ってくれてもいた。ただ、こればかりはどうすることもできない。シャルケも悪くないし、僕もどうすることもできない」
「でも、まずは感謝したい。シャルケというクラブに呼んでくれたことと、あれだけのビッグクラブでプレーするチャンスをくれたことを。そこにはすごい感謝している。
「あとしっかりと1部に昇格して、(シャルケを)出れるというところは寂しいけど、ホッとしている。満足じゃないけど、最低限の目標をみんなと達成できたのは素直に嬉しいし、寂しい気持ちもある」
そう複雑な思いを口にした板倉だが、今季の活躍ぶりからヨーロッパリーグ王者のフランクフルトらブンデスリーガ勢やスコットランド覇者のセルティック、フルアムとボーンマスといったプレミアリーグ勢の関心が噂される。
欧州各国のクラブによる争奪戦の様相を呈し、シャルケ退団が決まってより一層の注目度を高める去就だが、渦中の板倉は「僕もニュースで見ることが先だったりする(笑)」と切り出すと、自身の意向を続けている。
「そういう話が出るのはすごく嬉しいこと。ただ僕個人としては自分を欲しがってくれているチーム、必要としてくれているチームに行きたい」
「まだチームは決まっていないし、僕自身もまだわかっていないけど、行ったところでまた自分を出して試合に出られれば良いなと思っている」