日本代表MFの久保建英が、カタール・ワールドカップに向けて存在感をアピールした。
 
 日本代表がガーナ代表を4−1で撃破した6月10日のキリンカップ準決勝で、久保はインサイドハーフで先発出場する。攻守にしっかり絡んで仕事をし、73分には三笘薫が左サイドから上げたボールを中央で合わせてゴール。待望のA代表初得点だった。
 
 2019年6月のエルサルバドル戦で弱冠18歳にして日本代表デビューを飾った久保だが、約3年間でゴールもアシストもゼロ。試合後のメディア対応では、「少し焦りもあった」と振り返った。ようやく肩の荷が下り、晴れやかな表情でこう語っている。
 
「みんな『もっと早くチャンスがあったろ』と思っているはず。結果的に17試合で1ゴールですけど、(ゴール数が)ゼロと言われることがこれでなくなったので、ここから追いつけ追い越せでいきたい。嬉しいけれど、たかが1点なので、これからがスタートだと思っています。(代表キャリアが)終わった時にいっぱい点を取っていればいい」
 
 すでに先を見据えている久保は、試合後のロッカールームで先輩たちとAマッチでのゴール数に関する会話も交わしたという。
 
「さっき何人かに何点取っているかロッカーで聞きましたけど、そこを狙っていけたらいいかなと思います。たまたま近くにいた南野選手と原口選手に『何点とったんですか?』と聞いて(南野は17ゴール、原口は11ゴール)。代表はそもそも試合数が少ないので、凄いことだなと思いつつ、自分もなんとかしてもっと得点に絡んでいきたいなと思いました」
 
 4試合が組まれた日本代表の6月シリーズは、14日のチュニジア代表戦(パナソニックスタジアム吹田)が最後。ここに向けても、「しっかり気を引き締めて、残り1試合あるので頑張っていきたい」と誓った。カタール・ワールドカップの登録メンバー争いで当落線上にいる久保は、再び違いを作り出してアピールできるか。
 
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

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