日本代表MF原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)が12日、オンライン上でのメディア対応に応じた。
原口は現在の日本代表でインサイドハーフを定位置としている。2日のパラグアイ代表戦(◯4-1)、6日のブラジル代表戦(●0-1)ではスタートからピッチに立っていた。特にブラジル代表戦では守備に追われる場面が多かったものの、「ブラジル相手でもキツイとは思わなかった」と話す。「剥がされた後に2度追い、3度追いするというのは必ず起きてくる。特にインサイドハーフは負荷がかかるポジションだと理解しているので、僕はストレスを感じずにやっていました」と続け、これまでに積み上げてきたものが通用する場面も見出せたようだ。
「ウニオンでもレベルの高い選手に対して僕がマンツーマン気味で付くことが多い。そこでやられた試合はあまり記憶にないので、そういう仕事は僕もできるかなと思っています。ブラジル戦でもネイマールが引いて受けた時には僕が見ることが多かったですけど、そこでの球際や1対1というのは、ネイマールであってもあまりやられる気はしなかったです」
本大会ではスペイン代表、ドイツ代表との対戦が決まっている。強豪との戦いにおいてインサイドハーフは守備のタスクが増えることも多いが、攻撃時にどのように絡んでいくのかも重要になってくる。原口は強豪をイメージした上で、インサイドハーフが攻撃に関与する上での考えを明かしている。
「2つあると思っていて、1つは前の選手とインサイドハーフの1人でやり切る。もう1つはブラジル戦の後半にあったような、1回前に押し込み、2回か3回サイドを変えながら様子を見て、高い位置で敢えて時間を作ってから攻め切る。どちらの精度も上げないといけない。そこは中央でプレーしている選手が状況に応じて判断しないといけない。個人的にもチームとしても、今はどれが良いのかを的確に判断することが必要なのかなと。どちらも足りなかったというのがブラジル戦の印象です」
ブラジル戦では「行けそうな雰囲気があっても、相手のセンターバックの能力が高くてボールを失うシーンが多かった」という。「そう簡単に速攻だけではいけない。今後は遅攻の部分も混ぜつつ、速攻のクオリティも上げていかないといかない」と攻撃時の課題を口にした。
また、原口は守備だけでなく攻撃の特長についても言及。「今までインサイドハーフで出ていた選手とは異なる特長があるとは思っています。なるべく高い位置を取って、攻撃に関与していくことが僕の良いところ。代表ではミドルシュートの少なさも感じていて、そこのエリアでのシュートは自信があるので。相手を真ん中に引き寄せる意味でも、ミドルシュートは効果的に使いたい」と語っている。
14日に予定されているキリンカップサッカー2022の対戦相手はチュニジア。ちょうど20年前の6月14日にも、同じ大阪の地で白星を掴んだ日本代表が、初の決勝トーナメント進出を決めていた。原口は「素晴らしい試合をして、日本代表は強いと思った記憶がある」と11歳だった当時を振り返りながら、「当時を上回る試合をしなければいけない。勝って4試合を締め括って、W杯へ期待してもらえるような試合にできれば」と意気込んだ。