現役時代にブラジル代表でプレーし、監督として南米選手権優勝の実績を持つレナト・ガウショ氏(59)が、Jリーグクラブからのオファーを拒否していたようだ。15日、ブラジルメディア『Super Esportes』が伝えている。

 レナト・ガウショ氏はブラジル代表の一員として通算で41試合出場。1990年にはFIFAワールドカップ・イタリア大会でプレーしている。また、2000年に現役を退いた後は監督業を開始。フルミネンセやECバイーア、アトレチコ・パラナエンセなどブラジル国内の複数クラブを率いると、2017年にグレミオでコパ・リベルタドーレス(南米選手権)を優勝。翌2018年にはFIFAクラブワールドカップで元日本代表MF本田圭佑(35)を擁する北中米カリブ海王者パチューカや、欧州王者レアル・マドリードと対戦していた。

 ただ、ガウショ氏は昨年11月にブラジル1部のCRフラメンゴ監督を解任となって以降、現在に至るまで無所属状態となっている。

 『Super Esportes』の伝えたところによると、ガウショ氏にはアトレチコ・ミネイロ監督就任が噂されていたが、クラブ首脳陣がアントニオ・モハメド監督の続投が基本線であることを明言。同氏の招へいを検討していないことを強調している。

 また、UAE国内クラブから3年総額5000万レアル(約13億3000万円)という破格のオファーが届いたものの、拒否したとのこと。くわえて『Super Esportes』は「中国や日本からのオファーもあったが、何百万ドルという大金に誘惑されることはなかった」と報道。「チッチ監督はカタールW杯後、結果に関わらずブラジル代表を去る。ガウショの夢はブラジル代表にある」とし、ガウショ氏がブラジル代表監督の座を狙っていると見解を述べた。

 Jリーグでここ2、3年間でブラジル人監督を招へいするケースが減少傾向にあり、今季開幕時では柏レイソルのネルシーニョ監督のみとなっていた。しかし、今月に入ると清水エスパルスがヴァスコ・ダ・ガマ前監督のゼ・リカルド氏(51)を招へい。くわえてブラジル1部優勝経験を持つファビオ・カリーレ氏(48)がV・ファーレン長崎の指揮官に就任している。