日本代表の森保一監督が8月2日、オンライン会見に出席。カタール・ワールドカップ(W杯)に向けた取り組みについて語った。

 日本は今後、9月23日にアメリカと、27日にエクアドルと欧州で対戦。この2試合は、現状ではカタールW杯前最後の強化試合とあって、森保ジャパンの総仕上げの場であり、選手たちにとってはラストアピールの場となる。「9月の欧州遠征のテーマ」を問われると、森保監督はこう覚悟を示した。

「ワールドカップに向けてより良い準備となる戦いをしたい。組み合わせを見てみると同時に、より組み合わせのクオリティを上げていく。チームの連係・連動のクオリティを上げることを考えてチーム編成をしたいし、戦いに臨みたい」

 カタールW杯の開幕は11月21日で、日本の初戦となるドイツ戦は23日。「全体より少し遅れて開幕ということで、チームとして準備できる時間が少しでも増えるということはポジティブに受け取っていきたい」と語った森保監督は、本選を戦うメンバー発表のタイミングへの考えも明かした。
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「メンバー発表は少し前でも良いかなとは思っている。ギリギリというよりは。少し前というのはどれくらい前かは分からないが、早く発表して、選手たちにワールドカップに向かうメンタル的な準備をしてもらうことも必要。フィジカル的に関しては、Jリーグの選手たちはシーズンを戦っているので、問題ないと思う。ヨーロッパでプレーしている選手たちも、シーズン真っ只中の大会となるので、問題ないと思っている」

 また、この会見では、先日に読売ジャイアンツの原辰徳監督と交流したことにも言及。競技が違うとはいえ、侍ジャパンの監督としてWBC連覇に導いた経験も持つ、球界きっての名将からは、学ぶことが数多くあったようだ。

「原監督には何度かお会いしていて、先月も東京ドームに招いていただいた。原監督はすでに世界一を獲っている監督で、その経験の話も聞き、本当に私の活動に生きるアドバイスをいただいた。原監督は(チームを)全体的に見ながらも、選手個々に寄り添い、コミュニケーションを取っていた。私もチーム全体を見つつも、個々に寄り添って良さを少しでも引き出せるように、選手が思い切ってプレーできるようにしていきたい」

 4年間の集大成となる大舞台までに残された時間は決して多くない。ただ、目標とするベスト8以上へ、克服すべき課題は少なくない。それだけに9月の欧州遠征をどれだけ有効活用できるかが、2か月後の本大会での躍進の鍵となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部