クラブでロケットスタートを切った

ワールドカップを3か月後に控えた中で迎えた欧州5大リーグの2022-23シーズン。開幕から最大級のロケットスタートを切ったのがパリ・サンジェルマンFWネイマールだ。

今夏は去就に関して何かと話題にはなってきたが、ここまで開幕から3試合で5ゴール6アシストと大暴れだ。ネイマール以上に良いスタートを切った5大リーグのアタッカーはいないかもしれない。チームメイトのリオネル・メッシも3ゴール2アシストと好調だが、数字だけで見ればネイマールが上だ。

このペースを維持できれば、カタール大会制覇を狙うブラジル代表にとっては大きな武器になる。得点数はもちろんだが、やはり注目すべきは6アシストも決めているチャンスメイクの部分だろう。

指揮官クリストフ・ガルティエの3バックシステムの中でネイマールは中でプレイする時間が多くなっており、周囲を活かす意識がこれまで以上に高まっているように感じられる。ネイマールを中央で起用するプランはブラジル代表監督チッチも何度かテストしているが、今のところ感触は悪くない。

ブラジル代表では左サイドからの仕掛けを得意とするヴィニシウス・ジュニオールが急速に成長し、今季もレアル・マドリードで快調なスタートを切っている。一時はヴィニシウスとネイマールが左ウイングのポジションを取り合う構図になると思われたが、ネイマールを中央で起用できればヴィニシウスとの併用はまったく問題ない。クラブで好調の両者がセレソンの攻撃の軸になる可能性は高いと言える。

また、アーセナルで特大の輝きを放つガブリエウ・ジェズスも忘れてはならない。単純に数字だけを見ればネイマールの方が派手だが、ジェズスも抜群のスタートを切っている。セレソンでもセンターフォワード1番手になれるはずだ。システムによってはネイマールと2トップに近い関係を築くこともあるかもしれない。

バルセロナへ移籍したハフィーニャ、マンチェスター・ユナイテッド行きが噂されるアヤックスのアントニーなど他にも気になる選手はいるが、完成近づくネイマール帝国でカタール大会を制覇できるのか。今の状態のままネイマールがカタールに入れば面白いことになりそうだ。