ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧(23)は、26日のリーグ戦で初めてスタメンを外れた。しかし指揮官から揺るぎない信頼を得ているようだ。28日、ドイツ紙『ビルト』が伝えている。

 田中碧は昨年6月、川崎フロンターレからデュッセルドルフへ買い取りオプション付きの1年レンタルにより加入。2021/22シーズンはリーグ戦で34試合中19試合の先発出場にとどまったが、クラブ幹部が同選手のパフォーマンスを高く評価。今年4月になって完全移籍に切り替わるとともに、新たに2025年6月までの3年契約を結んでいた。

 そんな田中碧は先月16日のドイツ2部開幕節・マクデブルク戦でフル出場すると、その後の公式戦全試合でもフル出場。中盤センターの主力選手としてチームを支えていたが、今月26日のドイツ2部第6節・ヤーン・レーゲンスブルク戦では今季初めて出番がなかった。

 このヤーン・レーゲンスブルク戦では、田中碧にかわって新戦力のMFジョリット・ヘンドリクス(27)が移籍後初めて先発出場。チームも4-0で勝利していた。

 しかしデュッセルドルフのダニエル・ティウーヌ監督は、試合後のメディアインタビューで「最初の15分間は、我々が望んでいたようにはいかなかった。ヘンドリクス自身もそれに気づいていたし、ここ数週間、彼をすぐに先発メンバーに入れなかった理由もわかるだろう」と、ヘンドリクスに対する不満をあらわにする。

 そして「正直な話、ヘンドリクスのプレーは時間が経つにつれて安定してきた。だが、タナカがピッチにいることで、何か変化があるのではないかと思ってしまう」とコメント。現時点ではヘンドリクスよりも田中碧の方が信頼できるという見立てを示した。