実現するのか

鎌田大地、長谷部誠と2人の日本人選手が在籍するフランクフルトは14日にCLグループステージ第2節でマルセイユと対戦。43分イェスパー・リンドストロムが挙げたゴールで得たリードを守り抜き、1-0と勝利を飾った。前節ではスポルティングCPに敗れたフランクフルトだが、貴重な勝ち点3を獲得している。

鎌田と長谷部はそれぞれ先発しており、勝利に貢献している。評価は非常に高く、『WhoScored.com』や『SofaScore』と2つのデータサイトでは両者ともに(10点が最高評価)7点以上と両チーム通じて上位の評価を得た。

「長谷部は非常に経験豊富で、常に状況を把握しコントロールしていた。なぜこれほどの間プレイさせてもらえなかったのか。彼は自身の実力を証明した」

フランクフルトの現地メディア『Frankfurter Rundschau』でも採点を行っており、最高評価は38歳の長谷部だった。これまで培った経験を称賛されており、よりプレイタイムを与えられるべきだと同紙が主張している。スポーツディレクターのマルクス・クローシェ氏も「ハセは驚異的だった」と語っており、チーム内での評価はさらに高まったはずだ。

今後もチーム内で長谷部の経験は重宝されることになるが、彼の経験を欲しているのはフランクフルトだけではない。

板倉滉が負傷で離脱し、冨安健洋も計算できずCB陣の人材が不足している日本代表のことだ。長谷部は2006年にフル代表デビューを飾っており、キャプ数は114を数える。ワールドカップ・ロシア大会を最後に代表引退を表明しているが、SNS上では「長谷部のキャプテンシーが必要」「3バックがオプションの一つになる」「監督をやってほしい」と代表復帰論が盛り上がりを見せている。

可能性としてはゼロに近いといえるが、欧州最高峰の舞台であるCLでこのような素晴らしいプレイを見せられれば期待してしまうのも無理はない。スピード面での衰えはあるが、経験値を生かしたプレイでミスをせず、安定感をチームに提供する。ビルドアップ面での貢献度も高く、吉田麻也、冨安、谷口彰悟に続く4人目のCBとして長谷部は必要だ。

38歳になっても高みを目指し続ける長谷部。シーズン中の開催でありコンディション管理は大変かもしれないが、彼がまたサムライブルーのユニフォームに身を包む日は来るのだろうか。