現地9月18日、韓国代表はカタール・ワールドカップで着用するホーム&アウェーキットを正式発表。記者会見がソウル市内にあるナイキのオフィシャルスペースで開催され、この日代表チームに合流したFWファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン)や女子代表のMFチ・ソヨン(水原FC)らが新ユニホームのモデルを務めた。
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すでにホームユニホームのデザインはナイキ社から発表され、伝統の赤に黒いラインをシンプルに差し込んだデザイン。同社は「無鉄砲、大胆、エネルギッシュ。韓国のホームユニホームは、トッケビ(韓国古来の精霊、鬼、妖怪などを表わす)のモチーフを中心にデザインされています。巨人にも立ち向かう誇り高き国民性を表現し、鮮やかなグローバルレッドと、袖には強さや力を示す虎のストライプのグラフィックを取り入れています」と説明していた。
そして今回、突飛なデザインでファンを驚かせたのがアウェー(2nd)ユニホームである。コンセプトの土台となったのは、朝鮮民族の伝統文様である赤、青、黄の「三太極」。真っ黒なベースにその3色のラインが無数に散りばめられ、ポップアートのような出来栄えとなっている。
発表会見でナイキ社の担当者は「伝統的な三太極に対する新たな解釈です。それぞれの色は天(青)、地(黄)、人(赤)を示し、韓国の文化が世界に広がっていく様を描いています」とコメントした。
韓国代表のアウェーユニホームは1980~90年代までは青が、ベスト4に躍進した2002年ワールドカップ以降は白が基調となってきた。全国紙『朝鮮日報』は「今回のアウェーユニホームは三太極を取り入れた、まさに型破りなデザインだ。三色が無造作に配置され、まるで抽象絵画のようなイメージである」と評し、「2002年から20年。完全に新たなデザインで新たな挑戦が始まるのだ」と期待を込める。
さらに、全国紙『京郷新聞』も「とても力強いイメージを与えるデザインだ。インパクトは特大である」と称賛。「今回のデザインがリークされて以降、ファンの間ではあまり評判は良くないようだ」と前置しつつ、「ただ、結果を残せば素晴らしい記憶とともに刻まれる。2002年のユニホームデザインは欧米メディアから酷評されたが、韓国の人びとにとっては忘れられない思い出のユニホームだ」と書き加えた。
実際にキットを着て闘う選手たちの反応はどうか。ファン・ヒチャンは「戦闘服と呼ぶに相応しいデザインで、今から胸が高鳴ります」と話し、チ・ソヨンは「アウェーユニホームを着たら、ダンスをするようにプレーできそう」と独特の表現を使い、「でもこんなに派手なユニホームは代表チームで着たことがないですね」と本音もポロリ。ポルトガル出身のパウロ・ベント監督は「今回のデザインにとても満足している。チームに新たな息吹をもたらしてくれるだろう」とインプレッションを明かした。
いよいよ11月20日に開幕するカタール・ワールドカップ。韓国代表はH組に組み込まれ、ウルグアイ(11月24日)、ガーナ(同28日)、そしてポルトガル(12月3日)とグループリーグを戦う。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部