現地時間9月23日、カタール・ワールドカップ出場国のカナダとカタールが親善試合を行ない、2-0でカナダが勝利を収めた。
試合内容はもちろんのことだが、この一戦で注目を集めているのが、カナダの2点目を叩き込んだ、ジョナサン・デイビッドのゴールパフォーマンスだ。GKのこぼれ球を見逃さずにネットを揺らした仏1部リール所属のFWは、大げさに喜ぶことはせず、胸元にあるサプライヤーのナイキのロゴを手で覆うという行動に出た。
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現地局『CBC』は「アディダスと契約しているデイビッドは、右手でシャツにあるナイキのロゴを隠しながらゴールを喜んだ」と伝えた。その理由は、「他のワールドカップ参加チームとは異なり、カナダは新しいシャツを発表しないことにあると考えられる」と報じた。
日本をはじめ、W杯に参加する各国チームはリニューアルした新しいユニホームで本大会に出場する。しかし、カナダはカタールW杯に向けてユニホームを一新しないという。その背景を、英紙『The Sun』はこのように伝えている。
「カナダにとっては2回目のW杯本選となり、最後に出場したのは1986年にまで遡る。しかし、彼らは現状、他国のように真新しいユニホームで大会に参加しない唯一の国である。
サプライヤーのナイキは『2022年のカナダのキットは、過去1年間、使用してきたものと同じになる。これは他とキット開発のサイクルが異なるためだ』と説明。だが、この奇妙な状況は、メーカーに対する反発を引き起こし、多くの人が新しいキットを作らないという決定に批判的である。ナイキとカナダが最後のキットスポンサー契約を結んだのは、チームがFIFAランキングで78位だった2018年のことだ。しかし、現在は世界33位にランクインしている」
他国が晴れの舞台に真新しいユニホームで参戦することに対し、自国だけが許されない現状にファンも戸惑っているようだ。デイビッドの行動に、サポーターからは「抗議したい気持ちは分かる」「こんなことは認められない」「完全にサプライヤーの読みが違っていた」「なぜこんなことに?」といった声が上がっているという。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部