「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の開幕がいよいよ11月20日に迫っている。Netflixドキュメンタリー『ネイマール:パーフェクト・カオス』では、ブラジル代表のネイマールが過去出場したW杯をはじめとするこれまでの歩みを振り返っている。

2014年ブラジルW杯についても、歴史的大敗に見舞われたドイツ戦を含めて、自国開催にもかかわらず最大級の屈辱を味わうことになった心境を赤裸々に語っている。

母国でのW杯についてネイマールは「W杯でのプレーは夢だ。母国開催ならなおさら」と話している。準優勝に終わった1950年以来の開催となり、国民の間で優勝への期待はいやが上にも高まっていた。1994年アメリカW杯優勝メンバーで、10番を背負った経験を持つ元ブラジル代表のライー氏は「ブラジルでのW杯は、優勝はもはや義務だ」と自身も味わったその重圧を表現する。

ブラジルはクロアチア、メキシコ、カメルーンと同組になったグループステージを2勝1分けの首位で通過、ベスト16ではチリをPK戦の末に下すと、迎えた準々決勝のコロンビア戦で事件は起こった。後半、相手DFの膝がネイマールの背中に激突、転倒したネイマールはそのまま立ち上がれなくなった。ネイマールは「足まで衝撃が走った。寝返りが打てなくて泣き始めた」と接触の瞬間を語る。

ブラジルは2-1で勝利したものの、病院に運ばれたネイマールは脊椎骨折と診断された。「医者が“良い知らせと悪い知らせがある、どっちを?”と。悪い方から聞くと“今回のW杯は戦線離脱だ”、良い知らせは“あと3センチ横だったら一生車いすに”」と当時の模様を話す。

ネイマールを欠いたブラジルは準決勝でドイツに“ミネイロンの惨劇”とも称される1-7の惨敗を喫した。ネイマールは「非現実的な試合だった。いったい何が? これは悪夢か?と。試合が終わると泣き続けた。この苦境を乗り越えて落ち着きを取り戻せたのは、友達や家族のおかげだった」と振り返っている。
 

FIFA ワールドカップ カタール 2022 完全ガイド by ABEMA
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