W杯開催前から負傷者が多発
今季はシーズン途中にカタールW杯が開催されるため、過密日程が続いている欧州サッカー界。特にリーグ戦と欧州カップ戦を並行して戦っているクラブはその影響をもろに受けており、チェルシーのキャプテンを務めるDFセサル・アスピリクエタはこのスケジュールを嘆いている。
W杯まであと1ヵ月に迫り、正念場を迎えている欧州各国のトップクラブ。週末にリーグ戦、ミッドウィークに欧州カップ戦をこなす日々が続いており、1ヵ月に10試合近くをこなすクラブも存在する。
アスピリクエタの所属するチェルシーはまさにその典型であり、29日には今月9試合目のブライトン戦が控えている。間もなくチャンピオンズリーグのグループステージは一段落するが、今度はミッドウィークに国内カップ戦が待ち構えており、来月10日にはリーグ杯でマンチェスター・シティと対戦しなければならない。
英『Football London』によれば、アスピリクエタはこの過酷なスケジュールに改善の余地があることをこのように指摘している。
「選手はW杯に行きたいと考えるから、難しいし、悲しいよ。クラブのためにプレイし、ベストを尽くさなければならないスケジュールがあるんだから。僕たちは選手の福利厚生のためにたくさん戦っている。このスケジュールはクレイジーだからね」
「時にはすべてを考慮しなければならない。僕が思うにFIFAとは話し合っている最中だ。ファンがサッカーを見たいことは理解しているから難しいところではある。今は5人のサブがいるが、チームには何人か怪我人が出ているので、ローテーションを組むのが難しくなっている。数日おきにプレイしているが、それが現状であり、我々はステップアップしていかなければならない」
チェルシーでは先日、DFリース・ジェイムズが膝の靭帯を損傷する怪我を負ってしまい、W杯の欠場が濃厚となってしまった。他にもMFエンゴロ・カンテやDFウェズレイ・フォファナが長期離脱中であり、残された選手たちにかかる負担は大きい。新たな負傷者が続々と発生する悪循環にも陥りかねない。
さらに、23日に戦ったマンチェスター・ユナイテッド戦では、相手DFのラファエル・ヴァランが負傷交代となっている。彼もまたW杯の出場が危ぶまれており、ピッチを退く際には泣いている様子も見られた。
いくら選手が声をあげようと直近のスケジュールは動かないはずだが、これから定めていくスケジュールには影響を与えることができる。アスピリクエタのように声明を出すことで、未来の選手たちの負担を減らすことはできるだろう。