FIFAワールドカップカタール2022開幕を控えるカタールの保健省が26日、新型コロナウイルス感染症の入国時の検査義務を撤廃することを発表した。

 これまでカタールではFIFAワールドカップカタール2022に訪れる観客には、出発前や入国時に新型コロナウイルス感染症の陰性証明の提示を求めていた。しかし、11月20日の開幕を前に保健省は11月1日から新型コロナウイルス感染症に対する新たな対策の方針を実施することを発表。カタールの市民や居住者には引き続き、予防接種の状況や到着国での新型コロナウイルス感染症の蔓延の程度を考慮して海外への渡航の際には注意することを勧めた一方で、訪問者への方針は変更となることを明らかにした。

 変更点の大きな一つとして保健省は「訪問者はカタールへと旅行する際にPCR検査や抗原検査の検査証明書を持参する必要はなくなった」ことを挙げ、カタールに入国する際には登録が必須となっていた「Ehteraz」と呼ばれる政府が運営するスマートフォン用の接触者追跡アプリにも11月1日からは事前登録する必要がなくなったことも発表した。なお、医療機関に入る際にはこのアプリを提示する必要があるという。

 また、「検疫は海外から到着するすべての旅行者に必須ではなくなった」ことも明らかにしつつ、「カタールに到着した後に新型コロナウイルス感染症の検査で陽性となった旅行者は、カタールで定められている手順に従って自己隔離措置を受けることになる」としている。